【写真好きなら知っておきたい】「決定的瞬間」の言葉の由来は?




何かにつけて決定的瞬間という言葉を聞くと思います。
ステキな瞬間を切り取った写真であったり、報道陣のスクープネタであったり。

いつの頃からか使われている言葉ですが、その語源は20世紀を代表するフランスの写真家であるアンリ・カルティエ=ブレッソン(1908-2004)からきています。

何をキッカケにこの表現が使われるようになったのか。決定的瞬間の由来を今回は紹介します。

20世紀を代表する写真家:アンリ・カルティエ=ブレッソン

出典:アンリ・カルティエ=ブレッソン財団

20世紀の写真家で最も有名な人は誰かと言われると、アンリ・カルティエ=ブレッソン(以下「ブレッソン」という)の名前を出す人は大勢いるのではないでしょうか。

ブレッソンは絵画を学んだ後、1931年から本格的に写真に取り組み始め、35mmカメラによるスナップショットの先駆者として知られています。

1947年にはロバート・キャパらと国際写真家集団「マグナム・フォト」を結成。
マグナム・フォトには私が尊敬するカメラマンが数多く在籍しています。
カッコよすぎる集団…

そして、ブレッソンの写真を思い浮かべたときに、必ずと言っていいほど一枚の代表的な写真が頭に浮かびます。

決定的瞬間の由来となる写真

1952年に初の写真集『逃げ去るイメージ(Images a la sauvette)』を出版。
1932年から1952年に撮影された写真の中から選りすぐりのものを集めて出版されました。

この写真集の英題が『決定的瞬間(The Decisive Moment)』です。
そしてこの中にアンリ・カルティエ=ブレッソンの代名詞として知られる写真が収められています。

それがこの写真。

FRANCE. Paris. Place de l’Europe. Gare Saint Lazare. 1932.

出典:アンリ・カルティエ=ブレッソン財団

「サン=ラザール駅裏」の写真として知られ、決定的瞬間の語源と言える写真です。

人が水面に着水するまさに決定的とも言える瞬間を切り取った一枚。コンマ一秒前だと早く、コンマ一秒後だと遅い。
この瞬間に撮られたからこそ成立するステキな写真です。

しかも、それだけではありません。まだ面白い要素が隠れています。

FRANCE. Paris. Place de l’Europe. Gare Saint Lazare. 1932.

出典:アンリ・カルティエ=ブレッソン財団

水面を写しているので上下でシンメトリーの構図になっているのはもちろんですが、前の人物が跳ねている姿と後ろの壁に描かれている絵が類似していたり、柵と水面のハシゴが並行になっていたり、波紋と車輪(?)の形が類似していたりと、実は対比の要素が隠れています。

一枚の写真の中に瞬間的な時間要素と図形的な要素を組み込んでいるところに、ブレッソンの偉大さがうかがえます。

今のデジタルの時代ならまだしも、スナップショットを撮る人もほぼいないフィルムカメラの時代にこの写真を撮ったとは…

遊び心が満載の一枚。決定的瞬間と言われるのにも納得ですね。

まとめ

今回は決定的瞬間の語源と言える写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンと一枚の写真を紹介しました。

写真の歴史を知っているからと言って写真が上手くなるわけではないですが、歴史を知っているとまた違った写真の楽しさが味わえます。
偉大な写真家から学べることは莫大にありますしね。

写真はそれぞれの感性を活かして瞬間瞬間を切り取る作業。決定的瞬間に立ち会えてそれを写真に残すことができるなら、写真家にとって幸せなことかもしれません。

マツモト

アンリ・カルティエ=ブレッソンの「=」って何やねん!?って思った人はいないですか?私は思いました(笑)

原語ではHenri Cartier-Bressonと綴ります。Henriが名前でCartier-Bressonが姓です。

Cartier-Bressonのように二つの姓がつながった姓を複合姓(二重姓)といい、二つ合わせて一つの姓になります。

複合姓(double-barrelled name)とは二つの家(特に旧家同士)が婚姻によって合併したり、養子縁組を行ったりする際に2つの姓をハイフンでつないで一つにすることをいいます。最近では夫婦の通称の姓として用いることもあります。

日本人にはなじみの薄い複合姓ですが、テニスの「クルム伊達」選手が有名でしょうか。「=」の表記を見かけたときの参考にしてみてください。

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