そういった悩みをお持ちではありませんか?
そこでこの記事では、そのような気をつけているのに失敗を繰り返してしまうというお悩みを解決します。
具体的には次の順番でご紹介していきます。
- 大きな失敗を防ぐエラーチェーンという考え方
- 小さな失敗を防ぐことが大きな失敗を防ぐ
- 良い習慣を持つことで簡単に小さな失敗を防ぐ
5分くらいで読めますし、仕事をしていると避けては通れないものが失敗なので、ご一読ください!
目次
小さな失敗(ミス)が重なると大きな失敗が表面化する
大きな失敗がいきなり表面化することはない
何かに失敗したとしても、その失敗はいきなり表に出てくることはありません。いくつかのステップを踏んでから大きな失敗は表面化します。
例えば、普段は仕事上がりはまっすぐ家に帰る人がいたとします。その人が普段と違う行動をした結果、会社に遅刻(失敗)したという次のケースを考えてみます。
- 同僚と飲みに行った
- 盛り上がって二次会まで行ったら帰宅時間が遅くなった
- 同僚が絶賛していた海外ドラマの1話目を見てから寝たら就寝時刻が遅くなった
- 目覚ましを掛けるのを忘れて寝坊した
- 会社に遅刻した←大きな失敗が表面化
このケースのように「会社に遅刻する」という失敗は、いきなり表面化したわけではなく、失敗するための原因がいくつか失敗の前に潜んでいます。
エラーチェーンという失敗原因の連鎖
失敗というのは、一つの原因で発生することは極めて稀です。多くの場合、いくつかの異なる小さな原因(エラー)が鎖のように連なった結果として発生します。
これを「エラーチェーン」と呼びます。
原因(エラー)の一つ一つは小さなものですが、それらが連なると連鎖的に失敗につながっていきます。
まさに「エラーチェーン(原因の鎖)」ですね。
エラーチェーンを切ると失敗は防げる
失敗を表面化させないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
そのためには、エラーチェーンを切ることが有効です。エラー(原因)のいずれか一つに的確な対策を立てることができれば「エラーチェーン」が切れ、失敗を未然に防ぐことができます。
例えば、上の例の場合、
仮に3番を切るとした場合、いつもの就寝時刻に寝て、十分な睡眠時間を取っていれば朝も起きれます。結果として会社に遅刻するといった失敗は表面化しません。
いづれかのエラーを断ち切ればいいのです。
チェーンのどこを切れば失敗を防げて、最も効果的かを見極めることが大切です。
小さな失敗を見逃さないことが大きな失敗を防止する
小さな失敗(エラー)を見逃すと、それが呼び水になって失敗が膨れ上がっていきます。
ここでは次の2つの法則を紹介します。
- 割れ窓理論
- ハインリッヒの法則
それぞれ見ていきましょう。
割れ窓理論
小さなミスや犯罪を見過ごすと、それが呼び水になってミスや犯罪が増えていくもの。
アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論で、建物の窓が割れているのを放置すると、他の窓も割られやすくなるといったところから命名されています。
軽犯罪の取り締まりを徹底したり落書きをこまめに消したりすることで、重大な犯罪も起こりにくくなる、という理論。
自転車のカゴに空き缶やペットボトルが一つ入っていると、それに釣られてたくさん入れられてしまうのもこの理論で説明できます。
この理論の活用例として有名なのは、ニューヨークのジュリアーニ市長の政策です。
ニューヨークはそれまでかなり治安の悪い街でしたが、この治安対策としてジュリアーニ市長は割れ窓理論を利用しました。
まずは地下鉄の落書きをひとつひとつ消していったのです。さらに地下鉄内において多発していた無賃乗車の取り締まりにも取り組みました。
しらみつぶしのように、ひとつずつひとつずつ、小さな不正を正していくにつれて、次第に地下鉄内における犯罪が大幅に減少したのです。そして次第にニューヨークで発生していた凶悪犯罪の件数自体も減少しました。
ハインリッヒの法則
1つの大きな事故には小さな事故やヒヤリとする事象が隠れているというもの。
労働災害における統計的な経験則です。アメリカの損害保険会社で技術調査副部長をしていた安全技術者ハーバート・ウィリアム・ハインリッヒが5,000件以上に及ぶ事故事例を根拠にして導き出しました。
その内容は、1つの重大事故の背景には、29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するという法則です。日本では「ヒヤリハットの法則」とも呼ばれています。
細かいミスや違和感を見逃さない
割れ窓理論とハインリッヒの法則からわかるように、小さな失敗を見過ごすと他の小さな失敗も見過ごすようになります。
そうやって増殖した小さな失敗が積み重なって大きな失敗を引き起こすことに。
ついつい見過ごしてしまいがちな小さなほころびやミス。
例えば、もし、キレイなオフィスにゴミが落ちていた場合、それを拾うか拾わないかが運命の分かれ道。
拾えばオフィスはキレイに保たれますが、そのゴミを放置すると、ゴミを放置していいんだという認識になってしまって、どんどんオフィスは汚れていきます。
小さなミスや不正を見過ごすと、それが呼び水になってどんどん連鎖して、結果t系に大きな失敗を引き起こすことになります。
良い習慣を持つことで小さな失敗を回避できる
日頃の習慣が大事
エラーチェーンを切るということは失敗防止に有効な考え方です。そして、良い習慣を持つことで小さな失敗を無意識に防止できます。
仕事ができる人とできない人との違いは、良い習慣を持っているかどうかが大きな違いです。質の高い仕事が習慣化している人はエラーを未然に防いでいるのです。
例えばプログラマーの場合だと次のことが習慣化されていきます。
- コーディングルールを徹底していてコードが読みやすい
- パソコンの中と机の周りが整理されていて必要な情報がすぐに取り出せる
- 自動化ツールを使ってヒューマンエラーが入らないように工夫している
こういったことが習慣化されていないと、コードがグチャグチャになったりしてミスを起こしやすくなります。
カメラマンの場合だと次のようなことが習慣化されています。
- ロケハンをして太陽の方向などを事前にチェック
- 香盤表をつくって当日の撮影の流れをスムーズに
- カメラ機材のメンテナンス
私の場合、カメラマンアシスタントをやっているときに、ロケに持っていくべきレンズをバッグに入れ忘れてしまったことがありました。
しかも、日本人なら知っている上方落語の巨匠の撮影。気づいてレンズを大急ぎで取りに帰りましたが撮影スケジュールを狂わせたという失敗です。
カメラマンが静かに切れていたことを今でも鮮明に覚えています。
ロケに持っていく機材のチェックがずさんだったために起こった失敗です。
この失敗をしてしまってからは、持っていく機材のチェックシートと当日の流れをシミュレーションするといった習慣を手に入れました。
良い習慣を手に入れる
仕事をしていると失敗はつきものですし、失敗をするからこそ新しく気づくことがあります。
大事なのは同じ失敗を2度しないこと。2度するということは失敗から学んでいないということになって失敗を活かせていません。
そのために、エラーチェーンの考え方を使って失敗の原因を突き止めて改善することが有効で、その改善が習慣となって仕事の質を高めていきます。
どれだけ失敗から学んで良い習慣を持てるかが大切なわけですね。
まとめ
この記事では次のことを書きました。
- 大きな失敗は小さな失敗が積み重なって表面化する
- 大きな失敗は小さな失敗を断ち切るエラーチェーンの考え方で防げる
- 小さな失敗を見過ごすことが大きな失敗を引き起こす
- 良い習慣を手に入れることで小さな失敗を無理なく防ぐことができる
エラーチェーンの考え方は、仕事はもちろん日常生活でも幅広く使えます。大きな失敗を防ぐための考え方です。
良い習慣を手に入れるためのきっかけにもなるので、ぜひ活用してみてください。
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