「本物は続く、続ければ本物になる。」
何かに取り組むときに、私が頭の片隅で常に意識している言葉です。
何かに挑戦してうまくいかずに諦めてしまったことって、誰もが一度は経験したことがあると思います。
そして、何かしらの後悔もあるのではないでしょうか。
続けることでやり遂げる人生を選ぶのか、諦めて中途半端な人生を送るのか。
今回は、「続ける」ことについて深掘りしてみます。
目次
本物は続く、続ければ本物になる
教育者であり、僧侶(浄土真宗)の東井義雄(とうい よしお)さんの言葉でこんな言葉があります。
本物は続く、続ければ本物になる
引用:東井義雄
最初は素人だったとしても、長く続けていくなかで徐々に洗練されていきます。
どういったジャンルであったとしても、最初からうまくいくことはありません。
失敗や挫折を通って大成しますし、すぐにうまくいったような人でさえ、尋常じゃない影の努力があります。
例えば、野球のイチロー選手は、高校時代は1年365日、練習以外の時間で毎日必ず10分の素振りをしていたそうです。一日も欠かさずに。
うまくなりたいといった主体的な気持ちを持って、コツコツと積み上げていったものこそ、本物になれる。
大きな気付きのある名言ですね。
うまくなるためのルート
体系的に、うまくなるための道筋をみてみましょう。
興味をもったことに取り組むにあたって、いくつかの道筋があります。
一つずつ見ていきます。
パターン1:やらない
まず1つ目のパターンとして、「興味はもった」けれども「やらない」というものです。
世の中の多くがこのパターンではないでしょうか。
例えば、「カフェをやってみたい」とか「世界中を飛び回りたい」とか「フリーランスになりたい」などなど、興味はあるけれども行動が伴わないパターンです。
行動に移さないと何も起こらないので、もったいないパターンでもあります。
パターン2:いきなりうまくいく
2つ目のパターンとして、「興味をもって」「やってみて」「いきなりうまくいく」パターンです。
多くの人が理想としているパターンではないでしょうか。
それはそうですよね。
ただ、「うまくいかない」過程を通らないこのパターンはまず間違いなく起こりません。
例えば、英会話を勉強して、いきなりネイティブ並みにうまく話せることってないですよね。発音がうまくできずに悔しい思いをしたり、スペルを間違ったりするのが普通です。
野球を始めて、いきなり大リーグでホームランも打てませんし。ホームランの数より三振の数のほうが多いのではないでしょうか。
いきなりうまくいくといったパターンは、多くの人が願っているけれども、起こりえないパターンです。
パターン3:諦める
3つ目のパターンとして、「興味をもって」「やってみた」けれども「うまくいかずに」「諦める」パターンです。
うまくいかない人の典型的なパターンです。
やってみたけれども、うまくいかず、なかなか結果が伴わないので、途中で諦めてしまうパターン。
例えば、営業の仕事をやってみたけれども、断られてばかりで数字が作れずに、営業が向いてないのではないかと悩んで、営業の仕事を辞めてしまうといった感じです。
または、サッカーを始めてみたけれども、周りには自分よりもうまい人がたくさんいるので、諦めてしまったり。
パターン2(いきなりうまくいく)のように、最初からうまくいくことを想定していると、実際にうまくいかない場合に落ち込んでしまって諦めてしまうことが多いです。
パターン4:うまくいくまで続ける
4つ目のパターンとして、「興味をもって」「やってみた」けれどもなかなか「うまくいかない」。しかし、諦めずに「うまくいくまで続ける」パターンです。
うまくいく人のパターンです。
世の中で成功している人は必ずこのパターンの考え方を持っています。
最後の最後まで諦めない。
どのジャンルでも、正しいアプローチでコツコツと努力をすれば、一人前の人物になれます。
途中で諦めるから中途半端な状態になってしまいます。
長く続けることで成功した人
途中で諦めずに成功するまで続けた2人を紹介します。
カーネル・サンダース
言わずと知れた、ケンタッキーフライドチキンの創業者。
カーネルは、30代のときにガソリンスタンドで起業します。そして、ガソリンスタンドの一角を改装して「サンダース・カフェ」を開業。
高品質のサービスと料理の美味しさで繁盛しますが、時代の流れと火災などの影響により負債を抱えた状態で店舗経営から身を引きます。その時すでに65歳。
そこから、「フライドチキンのレシピを教えるかわりに、売れたチキン1つにつき5セント受けとる」といったフランチャイズビジネスを始めます。
65歳にして、すごいバイタリティーです。
しかし、当然ですが、いきなりはうまくはいきません。
2年間もの間、出費を抑えるためにボロ車に寝泊りしながら全米中を走り回り、フランチャイズ契約を取るために飛び込み営業の旅に出ます。しかし、ことごとく断られ、断られた回数は1,009回。
60代といえば、体力のピークはとっくに過ぎています。
しかし、カーネルは1,009回断られても自分の夢を諦めませんでした。
その甲斐もあって、見事に大成功を収め、73歳の時には600店舗を超える規模まで拡大します。
もし、1,000回断られたときにカーネルが諦めてしまっていたら、私たちがケンタッキーフライドチキンを食べることはなかったでしょう。
もちろん続けたからと言って、成功が約束されているわけではありません。
しかし、続けるからこそ成功をたぐり寄せることができます。
本田圭佑
ACミランの10番。日本人がつけることを誰が想像したでしょうか。
本田選手が成したことは、今後のサッカー少年の道標になったと思います。
そんな輝かしい結果を残している本田選手ですが、そのキャリアは決して平坦な道ではありませんでした。目の前の壁を壊して前に進んでいます。
ジュニアユース時代は常に天才・家長昭博の影に隠れ、ガンバのユースに上がれず石川星稜高校へ。
そして、石川県勢初の選手権ベスト4に導きます。
また、本田選手はCSKAモスクワでプレーしている時に、相手選手のタックルで右膝半月板損傷という選手生命を左右する重症を負う大
怪我を追いました。しかもヨーロッパリーグへの移籍を控えた超大事な時期。
しかし、そこで本田選手は常人にはビックリするようなことを言います。
怪我したことはね、残念ですけど、しょがないですし。怪我して思ったのは、やっぱり僕チャンスやなと思って。
引用:本田圭佑
ケガをすると普通だったらピンチと思うはず。しかし、本田選手はリハビリにかかる時間をチャンスと捉えて肉体改造に着手していきます。
そして、その後、イタリアの名門クラブであるACミランで10番を背負うといった衝撃的な移籍を果たします。
エリート街道から外れ、ロシアリーグからなかなか出ることが叶わず、選手生命の危機にさらされても腐らずに挑戦を続けたからこそ、今の本田選手があるんですね。
才能は必要!?
諦めるときのパターンとして、「才能」がないといったことが挙げられます。
しかし、才能がないから諦めるのでしょうか。
そもそも、才能の「ある」「なし」の二元論で割り切って諦められるものなのでしょうか。
人気漫画の宇宙兄弟に気づきの多い名言があります。
もし諦め切れるんなら、そんなもん夢じゃねえ
引用:宇宙兄弟
何かを成し遂げようとした場合、その道は決して平坦な道ではありません。
だから、何かうまくいかなかったときに、自分を正当化するための理由が欲しいんです。
それが「才能」という、自分の努力ではどうしようもないものであれば言い訳しやすくなります。
もちろん、才能は確実に存在します。誰もが努力をしたからといってメッシのようなドリブルができるかと言うとそういうわけではありません。努力の量であれば、メッシ以上にやった人は大勢いるでしょう。
しかし、才能がないと輝かないかというとそうではないですよね。輝く人は輝きます。
それは諦めずに挑戦を続ける人たち。
挑戦すると決めたのであれば、腐っている時間がもったいない。それだったら、ピンチのときも本田選手のようにプラスの解釈を加えて自分を高めるために時間を使ったほうが確実に夢に近づけます。
まとめ
今回は、「続ける」ことについて深掘りしました。
まずは一歩踏み出して取り組むことが大切。
そして、何かに取り組んだとき、決まって困難な状況が目の前に立ちふさがります。
しかし、諦めずに挑戦を続けるからこそ辿り着けるところがあります。
やめてしまうのは簡単だ。続けた先に得るものは必ずある。
引用:宇宙兄弟
すぐに結果が出なかったとしても、諦めずに続けることで本物になります。
挑戦を続けることで、自分の人生の年輪を重ねたいですよね。