仕事を辞めたいと思う理由は人それぞれあるにせよ、一度ぐらい辞めたいと思ったことは誰にでもあると思います。今まさにそう思っている人もいるでしょう。
私は今はフリーランスになって仕事をしていますが、会社員の頃は2回転職しました。SE→カメラマンという職種を変える転職と、大阪→東京という勤務地を変える転職です。
転職しようと思ったら、業種や職種が違っても転職できますし、何歳であっても転職することは可能です。
ただ注意したいのは、仕事を辞めるときはつい感情で判断しがちということ。決断する前にちょっと冷静になって視野を広く持つように意識することも大切です。
今回は、仕事を辞めたいと思った時に少しだけ冷静になって考えてみましょう。
目次
転職は当たり前。仕事は辞めても大丈夫。
初めて転職する時は特に不安だと思います。将来のことを考えたり周りの目を気にすると、転職の決断をすることってコワイですよね。
世の中の人たちは、どれぐらい転職しているんでしょう。転職サイトdodaの調べによると、二人に一人(52.5%)は転職経験があるそうです。業種別の詳細は次の通りです。
業種 | 転職をしたことがある | 転職を検討したことがある | 転職、転職の検討をしたことはない |
---|---|---|---|
全体 | 52.5% | 22.0% | 25.5% |
IT | 55.4% | 24.1% | 20.5% |
メディア/広告 | 52.9% | 29.5% | 17.6% |
金融 | 24.4% | 44.5% | 31.1% |
メーカー | 40.3% | 31.2% | 28.5% |
商社/流通 | 55.8% | 20.9% | 23.3% |
小売/外食 | 66.7% | 18.3% | 15.0% |
建設/不動産 | 57.1% | 17.5% | 25.4% |
メディカル | 66.2% | 14.7% | 19.1% |
サービス | 58.3% | 17.4% | 24.3% |
教育 | 50.0% | 20.0% | 30.0% |
■は全体+10ポイント以上■は全体+5ポイント以上
■は全体-10ポイント以下■は全体-5ポイント以下
業種に寄って多少の差はありますが、おおむね50%ぐらいの割合で転職経験があります。転職自体は珍しいことでもないので、仕事を辞めることは特別なことではありません。よっぽど特殊な状況でない限りは仕事を辞めても全然大丈夫です。
辞める決断をする前に落ち着いて考えてみる
ただし、仕事を辞めるにもまずは一度冷静になって考えることが大切です。不満などの感情に任せて仕事を辞めると、あとあと後悔するかもしれません。
心のベクトルは前向きか後ろ向きか?
辞めたいと思う理由はどういったものでしょうか?
例えば「給料が低いから」といった理由の場合、心が前向きかなのか後ろ向きなのかで、転職が成功するかどうかが別れてきます。
前向きだと「次の職場でもっと稼いでやる!」といった主体的な気持ちであるのに対してして、後ろ向きだと「今の職場だと全然給料が上がらないよ…」といった受け身で考えてしまいます。
後ろ向きな気持ちで転職すると、次の職場で別の問題が発生したときに、また受け身で考えて同じように転職することになってしまいます。
後悔のない選択をするために課題を切り分ける
仕事を辞めたいと思った理由について、自分ができることと出来ないこととの切り分けが大事です。
仕事を辞めるときは、自分でできることを納得できるまでやり切ってから転職したほうが後悔のない転職をすることができます。
例えば、「人間関係が大変」で辞めようとしている場合は次のような感じです。
・コミュニケーションのスキルを磨く
・アンガーマネジメントで怒りをコントロールする
・休日などを使ってリフレッシュする
・相手の態度が友好的になるようにする
・過去の確執を相手に謝らせる
「過去と他人は変えられない。変えられるのは未来と自分。」といわれるように、人間関係を改善するために相手に変化することを求めていても大した効果は得られません。
それよりも自分ができることにフォーカスして自分を変えたほうが成長できますし、よっぽど生産的です。やれるだけやって、それでも状況が変わらないのなら仕事を辞めてしまうのもいいと思います。
GNO(義理・人情・恩返し)に背いていないか?
(G)義理、(N)人情、(O)恩返しの頭文字を取ったGNOは人として大切な価値観です。仕事を辞めるにしても、GNOを蔑ろにするような仕事の辞め方はオススメしません。
例えば、仕事の引き継ぎをしないで辞めるであったり、同僚を引き抜いて一緒に辞めたり、顧客リストを持ち出したり。
仕事を辞める時には必ずしも円満退職になるとは限りませんが、自分から人の道を外れるようなことをするのは止めておいたほうがいいでしょう。
因果応報なので必ずどこかで返ってきますし、GNOを適当にする人は顔つきや仕草にも出てくるので、仕事を辞めて転職してもあまり上手くいくとは思えません。
情報収集をして視野を広げる
仕事を辞めようと考えている時は視野が狭くなっている可能性があります。
振り返ってみると、多くの悩みは大したものではありません。例えば、学生の頃に成績や恋愛や容姿などで悩んだことがあると思います。当時は真剣に悩んだと思いますが、振り返ってみると笑えることが多いと思います。
仕事を辞めようとしているときだからこそ、視野を広げるチャンスです。
新しいコミュニティーや交流の場に顔を出す
社内や昔からの友人との付き合いだけだと、新しい価値観に触れる機会もなくて視野が狭くなりがちです。
勉強会やスポーツサークルなど、探せば色んなコミュニティーがあるので顔を出してみると新しい出会いもあって視野が広まります。
地方だとコミュニティーの数も少なくなるのでオンラインサロンもいいでしょう。場所を選ばず参加できるので、好きな有名人が開いているものであれば試しに入って様子を見てみてください。
転職情報を集める
仕事を辞めると決める前に、転職サイトには登録しておいたいいでしょう。
仕事を辞めようと本気で思う頃にはストレスや忙しさで転職情報を集める余裕がなくなってしまいます。
あらかじめ転職情報を集めて選択肢を増やしておくと、いざ最後に決める時に比較的余裕を持った状態で考えることができます。
転職サイトは登録が無料ですし、新規求人やあなたにあった条件の求人情報もメールで届くので最小の労力で情報を集めることができます。
今すぐに仕事を辞めようと思っていなくても登録だけはしておいたほうがいいでしょう。
辞めても会社は存続する。決めるのは自分。
正直なところ、社員の一人が仕事を辞めても会社はそのまま存続し続けます。トヨタや丸紅や電通などで働くエリートサラリーマンであっても、一人が辞めたからといって組織が崩壊するなんてことにはなりませんよね。
2015年に電通の新入社員が過労で自殺するといった悲しい出来事がありました。仕事に一生懸命になるとどうしても視野が狭くなって正しい判断ができなくなるときがあります。
会社が自分の人生に責任を取ってくれるわけでもないので、辞めるかどうかを決めるのは自分自身です。
無理するところと無理をしないで諦めるところの判断は大事。理想の自分とのギャップに「悔しい」と思えるのであれば、まだ踏ん張りがきくと思います。もし踏ん張りがきかないようであれば、仕事を辞めてしまっていいと思います。
仕事の充実は人生の中で大きな要素ですが、心身の健康を害してまでやるものでもないですしね。
夢中になれる仕事や仲間が、今の仕事で出会えなかっただけで、これからいくらでも見つかります。
まとめ:仕事は辞めてもどうにかなる
今の世の中、仕事を続けることが正解というとそうでもない時代になりましたよね。
以前は1つの価値観に従っていれば、いわゆる幸せな人生を送ることができました。就職して、結婚して、子供を育てて、家と車を買って、年金をもらいながら老後の生活を送る。
けれども今は多様性のある時代なので、正解と思われる王道がなくなってしまいました。結婚するしないも自由、1つの仕事を続けるのかも自由。
これはどういうことかというと、テンプレートの生き方ができなくなったので、一人ひとりがしっかりと自分にあった人生を設計して自立した生き方をする必要があるということです。
仕事を辞めるのも自由です。
ただし、辞めるにしても芯を持ってやめることが大事で、感情に流されて辞めると何度も転職を繰り返すジョブホッパーになってしまうかもしれません。
辞めるかどうかを判断するときは、まずは落ち着いて冷静に考えることがポイント。それでも辞めるほうがいいというのであれば、スパッと辞めてしまって次の仕事に集中したほうがいいでしょう。
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