キャリア・転職

「まずは3年働きなさい」のホントとウソ|転職する前に3年働く意味は?

2019年3月6日

会議室
つぶやき
とりあえず3年は働いたほうがいいって言われるけど何でだろう?

会社に入って「とありあえずの3年」は辞めずに働きましょうという考え方がありますが、どうして3年なのかという疑問を持ったことはないでしょうか?

そこでこの記事では「とりあえず3年働いたほうがいい」というホントとウソを、会社員を10年やって部下を持った観点から書きます

具体的には次の順番でご紹介していきます。

  • 3年未満で辞めると転職は不利になるか?
  • 辞めようとすると会社が引き止める理由
  • 我慢して3年働くメリットとデメリット
  • 「今すぐ辞めてもいい人」と「3年は我慢したほうがいい人」はどんな人?
  • 「何のために3年働くのか?」を自分で考える

8分ぐらいで読める記事です。3年未満で辞めるかどうかで迷っている人は、ご一読ください!

3年未満で転職してもそれほど不利にはならない

会議室

3年未満で転職をすると「忍耐力がない」と判断される可能性がありますが、それよりもその人自身に「この人は欲しい!」と思われるものがあるかどうかです。

企業は優秀な人材が欲しがっています。明らかに転職回数が多い場合は別ですが、3年未満で仕事を辞めたから絶対採用しないといったことはありません。

ただし、求人のなかには「実務経験3年以上」といったように、ある程度の経験が無いと応募すらできないものもあるので、そういった求人のハードルは高くなってしまうのは知っておいたほうがいいでしょう。

会社は辞められると都合が悪い

悩む男性

辞めたいと思っても上司からは「とりあえず3年は働いたほうがいい」と言って止められることが多いと思います。

人情的なものは横においておいて、会社にとって都合の悪い3つの理由から引き止めています。

「とりあえず3年」会社が引き止める3つの理由

採用&教育コストが無駄になる

従業員側はお金を払って就職するわけではないのであまり意識はしませんが、会社からすると人を採用するにはコストがかかります。

新卒採用の一人当たりのコストは約50万円。採用するだけでこれぐらいのお金が必要になってきます。

また、新卒の社員には教育するためのコストが発生します。

大企業だと新人研修に半年ぐらいかけるところもありますよね。私の場合も最初の一ヶ月はずっと研修を受けていました。

それからもOJTをはじめ、何かと先輩から指導を受けることになります。教育コストを金額に換算すると結構な額になりますよね。

入社して1年~2年ぐらいの社員は、まだまだ手がかかる段階。この時点で辞められてしまうと、コストばかりが大きくて会社にとって利益がまだ得られていない状態です。

せめて費やしたコスト分ぐらいは回収してから辞めて欲しいというのが本音です。

会社のイメージが悪くなる

就活生が企業を選ぶ時に、離職率が高いというのはマイナスイメージです。

「もしかしたらこの会社はブラック企業なんじゃないの?」と思われてしまうわけです。

どの企業も優秀な人材が欲しいので、社員が辞めて離職率が高まることは避けたいと思っています。

上司の評価が下がる

部下が辞めてしまうと上司の評価が下がってしまいます。マネージメントに問題があると判断されるわけですね。

そうするとボーナスの支給額が減ってしまったり、昇進に影響が出てしまいます。

上司からすると自分の部下が辞めるのは止めたいところです。

会社側から見る勤続年数のイメージ

新入社員を即戦力に考えている会社は多くありません。少しずつ育ってもらって会社に貢献してくれる戦力になってくれたらと思っています。

会社からするとだいたい次のように考えています。

  • 1年:社会人に慣れる時期
  • 3年:戦力として考えられるぐらいに育つ時期
  • 5年:組織の今後のために必要な戦力になる時期

3年ぐらいたってようやく、いわゆる「使える人材」になるので、それぐらいまでは働いて欲しいところ。

できる仕事も増えて楽しくなってくる頃ですし、会社にも愛着が湧いてくるので離職しづらくなります。

そしてそのまま会社に定着して、組織を支えるようになってくれればと考えているわけです。

我慢して3年働くメリットとデメリット

パソコン

3年働くメリットは?

強みが手に入る

1万時間の法則というものがあります。これは、「天才! 成功する人々の法則」という本でマルコム・グッドウェル氏が提唱したもので、「ある分野で一流の人になるには一万時間かかる」というもの。

残業や休日出勤を含めて3年間一生懸命働いたら、だいたい一万時間ぐらいになります。

転職をしてキャリアを築き直すよりも、1つのところで経験を積み上げたほうが特定の分野で早く1万時間に到達して、自分の強みを持てるようになります。

転職を繰り返して違うことに手を出していると、どのジャンルでも1万時間に到達しないので、中途半端な2流にとどまってしまうことになります。

「教える」スキルを経験できる

できるとかなり仕事が楽になるのが「教える」というスキルです。人材育成のスキルなので、チームや組織で上のポジションに立ちたい人は身につけておいたほうがいいスキルですね。

何歳になっても忙しく仕事をしている人がいますが、その原因の1つが自分ができることを部下に「教える」ことができていないからです。

次の図を見てみてください。

教えるサイクルの図

1年目はガムシャラに仕事を頑張って、まずは自分が仕事をできるようになります。

2年目は新入社員が入ってくるのでOJTで仕事を教えます。

3年目は、2年目の社員が新入社員に上手に教えられるように「教え方」を2年目の社員に教えます。

いつまでも忙しい人は、人に仕事を教えられていないか、毎回自分で教えているから時間がなくなってしまうわけですね。

自分の代わりに教えられる人がいれば、自分は違う仕事をしていても、組織は勝手に仕事ができるようになっていきます。

3年ほど会社にいると、「教え方を教える」ところまで経験できます。

仕事の楽しさがわかるには3年ぐらい必要

ある程度仕事ができるようになって、仕事の楽しさがわかるようになるには3年ぐらいは必要です。

1年目は学生から社会人に切り替わる年なので、社会に慣れるのに精一杯だと思います。ホウレンソウや仕事の仕方など、ビジネスマンとして覚えることがたくさんあります。

2年目は少し周りが見えてくる頃。

3年目が終わる頃になって、ようやくビジネスマンとしての知識が血肉化して仕事に活かせるようになってきます。

仕事が楽しくなるのは、仕事ができるようになった頃です。

ゲームとかでもルールを覚える段階は全然楽しくないですよね。ルールを覚えて慣れた頃から楽しめるようになります。

仕事も同じで、ある程度仕事ができるようになって自分で判断できるようになってからが面白くなってきます。これは新入社員や2年目ぐらいでは味わえない感覚だと思います。

3年働くデメリットは?

唯一にして最大のデメリットは、20代の貴重な3年間を捧げるということです。20代の時間は今後の人生に与える影響を考えても想像以上に貴重です。

20代で同窓会をしてもあまり差は開いていないですが、30代や40代で同窓会をすると同級生の間でかなり差が開いていることに気付きます。

どうしてこんなに差が開くかというと、20代などの人生の早いタイミングでどれだけ努力をしたかの差です。

フォーブス誌が発表した日本長者番付 2018でトップの孫正義さん(資産額:2兆2930億円)は留学中は両目でお皿を見たことがなかったそうです。教科書を見ながら視界の端でゴハンを食べるぐらい必死で勉強していました。

経験値を高めると、さらに高いレベルの仕事ができるようになるので、レバレッジがどんどん効いて経験値が上がっていくわけです。

新入社員からの3年間を、イヤイヤ仕事をしてスカスカな毎日を送ったとしたら、同世代のトップランナーたちからかなり遅れを取ることになります。

「今すぐ辞めてもいい人」と「3年は我慢したほうがいい人」

パソコンで仕事

今すぐ辞めてもいい人

就職した会社がブラック企業

肉体的にも精神的にも擦り切れてしまうような会社の場合は無理をしないほうがいいです。

いざという時は会社は責任を取ってくれないので、自分の身は自分で守りましょう。体を壊してまで仕事はするものではないです。

ただし、「ブラック企業」という言葉が安易に使われることが多いので、少し仕事が大変だからといって働いている会社をブラック企業と自己弁護するかのように勘違いすることは避けるべきポイントです。

自分より有能な人がいない企業

20代は一番伸びる年代です。そのためにも環境が大事で、特に20代の頃は、仕事観の高い人と一緒に仕事をすることが大切です。

一流と言われる人たちの仕事に対するこだわりは一緒に仕事をするからこそ体感できます。

社内で尊敬できる人やデキる人がいればいいですが、社内の雰囲気が濁っていて吸収できる要素が少なければ20代の3年間を投下するのはもったいないですね。

夢中になれることが他にある

「努力は夢中にかなわない」と言われるように、夢中になれる仕事に取り組むことが一番成果が出ますし成長します。何より楽しいですしね。

今の仕事よりも明らかにやりたいことが他にある場合は、興味があるほうで挑戦したほうがいいでしょう。

3年は我慢したほうがいい人

漠然とした不満

なんとなく「今の仕事が楽しくない…」といった漠然とした不満で辞めるというのはオススメしません。もし次の職場でも同じような状況になると転職を繰り返すことになるので。

楽天の三木谷社長が次のように言っています。

面白い仕事があるわけではない。仕事を面白くする人間がいるだけなのだ

今の状況が楽しくなるようなアプローチを試してみるのもいいのではないでしょうか。

給料が安いことが不満

生活ができないぐらい給料が安い場合は別ですが、特に20代の頃は稼ぎよりも経験を優先させたほうがいいでしょう。

お金は後からでも稼げますし、副業が解禁されている会社も多いので、日常の業務の後に稼ぐこともできます。

経験さえあれば30代以降も伸びますが、20代に多少のお金を持ったからといって、その後の人生に大きなインパクトが出るわけでもありません。

もし今の職場で大きな経験を積めるのであれば、給料が低かったとしても経験を手に入れるほうを優先させたほうがいいです。

何のために3年働くのか?自分で意味を考えることが大切

考える男性

完全に正しい判断はない

色んな人が色んな考え方を持っていて、「とりあえず3年働いたほうが!!」と言う人もいれば「3年も我慢して働くなんて無駄!転職するならすぐにしたほうがいいい!」と言う人もいます。

それぞれが正しいと思っていることを言っていて、どれが正しくてどれが間違っているということもありません。

実際に、入社した会社にずっと勤めて東証一部の会社の社長になって活躍している人もいますし、数ヶ月で辞めて自分の会社を立ち上げて上場させている人もいます。

3年勤めたから正解とか、3年未満で辞めたから負け組とか、そういったことではありません。

間違ってもいいから自分で考えて決断する

会社として欲しい人材は「自分で考える」ことができる人です。

言われたことしかできない人や、知識の受け売りをする人は、あまり重宝されません。

「3年働くかどうか」といったことに限らず、疑問や課題に対して間違えてもいいので自分の頭で考えることが大切です。

まとめ:3年という縛りに大きな意味はない。自分で意味づける。

この記事では次のことを書きました。

  • 3年未満で辞めても挽回可能
  • すぐに辞められると会社にとって都合が悪いから引き止められる
  • しっかり3年働くと「強みが手に入る」「教えるスキルが学べる」「仕事の楽しさがわかる」
  • ボーッと3年過ごすと貴重な20代の時間を浪費してしまう
  • 辞めていい人とまずは3年働いたほうがいい人
  • 大事なのは「3年」働くことではなく自分で意味を見つけること

3年働いたから得られるものもありますし、早めに辞める決断をして得られるものもあります。

大事なのは正解を求めることではなく、自分の頭でしっかりと考えること。自分で考えて出した結論だと、3年働いても働かなくても満足のできる決断ができると思います。

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