人生100年時代と言われるなか、世の中の仕組みがどんどん変わっています。
そして、生き方や働き方もどんどん自由になっています。
時代を生き抜くための人生戦略が変わっているわけですね。
今までは会社で働いて、そのまま老後に突入しても良かったのですが、これからは個人で稼ぐ力が非常に重要になってきます。
会社員の平均年収の推移
世の中の会社員の人たちはどれぐらい稼いでいるのでしょうか?
それをまとめがグラフが次のものです。
平成26年 国税庁 民間給与実態統計調査結果
引用:年収ラボ
平成9年(1997年)をピークに徐々に下がり始めて、平成20年(2009年)のリーマンショックの影響でガツンと平均所得が落ち込んでいます。
その後、横ばいに推移しているといった感じですね。
ただこのグラフはあくまで平均値。
高所得者が平均を引き上げているので、いわゆる一般的な会社員の平均的な所得(中央値)はもう少し低いでしょう。
昔の高度経済成長期ならいざしらす、今の時代は会社からの給与だけだと、自己投資や余暇の費用、教育費や将来に対する蓄えに十分割くことが難しいのが実態です。
老後の懐事情は?
いざ老後を迎えた場合、どれぐらいお金を使えるのでしょうか?
下の図がわかりやすくまとまっています。
引用:東洋経済ONLINE
高度経済成長期の頃は、現役世代のうちも年功序列でどんどん収入が増えていって、定年になると退職金をがっぽりもらえました。
年金や医療保障もしっかりしていて、現役の頃に頑張っただけ悠々自適な生活ができたわけです。
一方で、今の時代に以前のような働き方で老後を迎えるとどうなるのでしょうか?
次の図を見てみてください。
引用:東洋経済ONLINE
年功序列というわけにもいかないので、収入は右肩上がりに上がるわけではありません。
勤めている会社が倒産してしまうことも考えられます。
収入が十分ではないので、貯蓄も満足にできないでしょう。
退職金も確実にもらえるわけでもありません。
そして退職しても、年金の受給年齢が引き上げられたり、支給額もどうなるかわからないのが現状です。
高齢者の医療負担は現在は2割ですが、今後は負担割合も増えていくでしょう。
60代の方たちの貯蓄額の現実は?
現役世代からすると、老後に備えてどれぐらい貯蓄できるかは気になるところです。
「知るぽると」の調べによると次の通り。
高額所得者を含めて平均値よりも、中央値を見た場合、老後を生活していくうえでちょっと心もとない金額ですよね。
今の現役世代は、十分な給与がもらえないだけでなく退職金がもらえるかも怪しいので、これよりも厳しい金額になりそうです。
ちなみに、生命保険文化センターが発表した”ゆとり”ある老後生活を夫婦2人で必要な額は35.9万円/月。
お金があったらか幸せというわけではないですが、ゆとりある生活をしようとした場合、絶対的に貯蓄が少ないわけです。
貯金を切り崩す老後
貯蓄が多少あったとしても、貯金を切り崩す老後生活というのはどうなるのでしょうか?
今までは平均寿命を考えても定年してから20年~30年分の蓄えがあれば大丈夫でした。
けれども、これからは人生100年時代。
長寿になることで老後に破産するリスクは確実に高まるわけです。
現在でも、老後破産をしている人たちが実際にいて、NHKがその実態を出版しています。
老後破産した人たちの声としては、
- 預金が尽きる前に、死んでしまいたい…
- こんなはずじゃなかった…
- 年金だけでは暮らせない…
- 金が無いので病院にも行けない…
- 食費は1日100円…
かなりリアルな内容なので、いざ老後になって破産する前、現役世代のうちに読んでおきたい一冊です。
個人で稼ぐ力を持つ意味
最近では副業解禁になる会社もどんどん増えてきています。
会社からの給与以外でも収入を得る手段を持ちやすくなっていますよね。
自分で稼ぐ力を持っていかどうかはこれからの時代、非常に大切になってきます。
なぜかというと、どうなるかわからない会社の業績に関係なく個人として稼ぐことができますし、貯蓄が十分になくても生きていけるからです。
定年後の再雇用制度を利用すれば働き続けることはできますが、それでもやはり給与は減ってしまいます。
再雇用制度がない場合、貯蓄に不安があってお金が必要なのであれば、やりたくないバイトなどをする必要も出てきます。
しかも時給の仕事なので、定年後には体力的にもしんどいでしょう。
けれども、もし稼ぐ力を個人で持っていれば、貯蓄の有無に限らず生きていくことができるわけです。
しかも自分の望む仕事で。
現実問題として、それまで会社員をずっと続けてきた人が、いざ60歳を越えてから自分で稼ぐというのは難易度が高いでしょう。
だからこそ若いうちから、会社に頼らないで稼ぐ力を持つ、つまり起業する必要があるわけです。
まとめ
一昔前の高度経済成長期の頃までは、一つの会社で一生懸命働いたら退職金がもらえて、悠々自適な老後生活を送れました。
けれども今は大きく時代が変わっていて、会社員だけの給料だけだと安心して老後も送れないようになっています。
だからこそ、個人で稼ぐ力を持つことが大切なわけですね。