自己成長

自発的な行動を促すためには?答えを教えるのではなく問いを共有すること。

2018年10月26日

ひらめき

マネージャーがメンバーに対して「言われたことしかしない」「業務の理解が浅い」「臨機応変に対応できない」といったように、なかなか思ったように人が育たないと思うことがあると思います。

マニュアルの範囲内の動きしかできないようだと期待を超えるプラスアルファの動きが出てきません。

現場の状況はどんどん変わっていくので、自発的に業務に取り組む姿勢や不測の事態にも臨機応変に対応できるようになってもらいたいもの。

自分が全て関わらないとモノゴトが進まないっていう状態は避けたいですよね。

今回は、メンバーが自発的に動いてチームが活性化するための方法として、「問いの共有」を紹介します。

メンバーが動かないのは視座が低いから

どの立場でモノゴトを見ているかによって動き方が違ってきます。

例えば、飲食店のトイレが汚れていた場合を考えてみましょう。

意識の低いアルバイトの場合だと、嫌々掃除をしたり下手したら掃除をせずに見過ごすかもしれません。

ただ、オーナー店長だったらどうでしょう?トイレが汚かったらお客に不快な思いをさせてしまうかもしれませんし、リピートしてもらえないかもしれません。

お店の前にゴミが落ちていたり、お客のグラスが空いていたり、盛り付けが雑だったり。

立場が違った場合、つまり視座が違うと動き方が変わってきます。

動き方が鈍かったり言われたことしかやらなかったりするのは視座が低いからです。

視座を高めることができたらメンバーの動き方も変わってくるのですが、それではどうやったらメンバーの視座は上がるのでしょうか?

未来に向けての問いを投げかけて共有する

視座を上げるためにいくつか方法はありますが、その中の一つとして「問いの共有」というものがあります。

問いとしては未来に向けたもの。「どんなサービスを提供したい?」「日本一のお店のスタッフって?」「お客様が求めているものは?」

問いによって、メンバーは普段持っていなかった視点や広い視野を持つことができるようになります。

また、わかったつもりになっていて実際に理解できていなかったことに気付かせてくれます。

マニュアルに頼ると決められた行動に陥りがちで、臨機応変には対応できません。

しかも、現場の状況はどんどん変わっていくので、マニュアルに頼るとアップデートがなかなか追いつかないですが、答えのない問いを持つことでメンバーの一人ひとりが自ら考えて動くようになります。

そして、大切なのは問いをメンバー全員で共有すること。

問いを共有することで、お互いが話すようになり、コミュニケーションを始める動機が生まれます。

問いを持つことで生産性があがる

人は常に自分に問いかけています。そしてそれはいつもほとんど同じ問いかけです。

「このままでいいんだろうか?」「大丈夫かな~?」

放って置くと、無意識に発せられるこのような非生産的な問いで頭の中が一杯になってしまいます。

そのため、これらの問いの居場所がなくなるように、未来に向けての問いを投げかけて共有していくことで生産性が高まります。

答えを強要しない

ここで注意しておきたいのは、問いの共有を消滅させてしまう事態です。

その方法は簡単で、たった一つの正しい答えを強要すること。

強要された正しい答えが、その問いに対しての思考を停止させてしまいます。

マネージャーが自分の考えを伝えることは大切ですが、その考えを強要するとメンバーは自分から考えることを止めてしまいます。

その結果、動きが鈍くなったり、マニュアル通りの動きしかしなくなったり、自発的な行動が制限されてしまうことになります。

まとめ

今回は、メンバーが自発的に動いてチームを活性化させるための方法として、「問いの共有」を紹介しました。

問いには、新しい視点を手に入れたり視座を高めるチカラがあります。そしてその結果、自発的に考えるようになり、わかったつもりになっていたことに気づいて行動に移行させるチカラがあります。

さらに問いをチームで共有することで、コミュニケーションを始める動機となってチームが活性化させるチカラがあります。

マネージャーが一人で考えてその答えをメンバーに強要すると、短期的には効果が上がりますがマネージャーがいないと動かないチームになり、期待以上のパフォーマンスを発揮しづらくなります。

答えを強要するのではなく問いをメンバーの間で共有することで、一人ひとりが自発的に考えて動くチームになっていきます。

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