勉強にしてもスキルの取得にしても、「さあ、やるぞ!」と最初は意気込んで取り掛かってもなかなか継続しないことってないですか?
途中で「なかなか上達しないな~」とか「面倒くさいな~」とか思ったりして。
2016年のダボス会議で「今の小学生が将来就く職種の65%が、今はまだ存在していない職種」といった予想レポートが発表されました。
今ある仕事もAIやロボット、海外の労働力に台頭されてなくなっていきそうですね。
一昔前に比べて世の中が変化するスピードの速さは誰もが実感しているところだと思います。
そのため新しいスキルの習得が必要になることも以前よりも多くなっているのでは!?
今回は、途中で挫折しないで学習を継続するために、学習の5つのステップを紹介します。
目次
学習の5つのステップ
仕事のスキルの習得にしても、赤ちゃんが歩けるようになることにしても、人が成長するには5つのステップがあります。
それぞれ具体的に見ていきましょう。
レベル1:無意識無能(知らないし出来ない)
やり方もわからないし、わからないこともわからないといった状態です。
つまり、まっさらな白紙の状態。
パソコンに詳しくない人に急にプログラミングをやってくださいと言っても何が何だかわからないですよね。
「キミならできる!」と勇気づけられても、「iPhoneの計算アプリを作ったら一億円の賞金をあげる」とニンジンを吊るされても、知識経験がないので何も出来ない状態です。
どんなことに取り組むにしても、まずはこの状態からスタートします。
レベル2:有意識無能(意識しているが、まだ出来ない)
次のステージは、知識を手に入れて実際にやってみたけれども思ったように出来ない、といった状態です。
自転車に乗ろうとした子供が急に乗れないといった状態ですね。
こんな風にやったらできるんじゃないかとわかっていても、実際にやってみたらできない。
一番もどかしい段階であり、一番時間がかかる段階でもあります。
理想の状態と現実とのギャップに焦りを感じるかもしれませんが、焦りは禁物。
誰もが必ず通る道なので、焦らずに取り組むことが大切です。
レベル3:有意識有能(意識していれば、出来る)
いわゆる「できる」といった状態です。
意識して集中していると出来るレベルにいます。
車の運転の場合だと、運転免許証を取得して運転はできるけれども、まだ余裕がなかったり、油断するとエンストを起こしたりといった状態です。
この段階からさらに習慣のレベルまで高めることで次のステップに進むことができます。
レベル4:無意識有能(出来ちゃってる)
ここまでくると「当たり前のようにできる」状態になっています。
以前は集中していないと乗れなかった自転車も、自転車に乗りながら鼻歌を歌うこともできます。
意識しなくても出来るのが当たり前のレベルです。
レベル5:無意識有能→有意識有能(人に教えられる)
あなたが無意識的に行っていることを、意識して人に教えることができる状態です。
「名選手、必ずしも名監督にならず」といった言葉があるように、プレイヤーとして優秀な人も、指導者になったときにイマイチ成果を出すことができないことがありますよね。
名選手本人が無意識でやっていたことも、他の人からすると非常に困難なことがあります。
「どうしてこんなこともできないの…」そんな風に思ってしまうこともあります。
けれどもそれは自分ではできるけれども、本当に理解できているわけではありません。
このレベル5の段階では、自分が無意識に行っていることを、意識的に伝えられるレベルです。
人に教えることで自分の理解がさらに進みます。
習熟度を高めるためには、人に教えることを意識しながら学習することで効果を高めることができます。
不快から快へ
それでは、どうして取り組んだものごとが続かないかについてです。
どうして続かないかと言うと、これは人は何を理由にして行動するかが関わっています。
その何かとは「快」という感情。
人は「快」という感情を味わえる行動については積極的に動きますが、「不快」と感じる行動は避けようとします。
例えば、この飽食の時代に人がどんどん太っていくのも、食べ過ぎはいけないということはわかっていても「食欲を満たしたい」「美味しいものを食べたい」といった「快」を感じたい欲求を止めることができないので食べ続けてしまうのです。
逆に「不快」と感じられる行動は避けようと潜在的に考えてしまいます。
他の動物よりも意志の力を使うことで「不快」に立ち向かう傾向はありますが、基本的には「不快」に感じる行動は避けてしまうもの。
学習の5段階レベルでいうところのレベル2とレベル3が不快ゾーンにあたります。
レベル2は「わかっていても出来ない」。つまり理想と現実のギャップが離れていてストレスを感じています。
レベル3は「集中していれば出来る」。運転していても集中していないと出来ないので、楽しさを感じられなければペーパードライバーになってしまいます。
そしてこの不快ゾーンから脱出しようとする方法は2つ。
それは、習慣化してレベル4に達するのか、途中で諦めてレベル1に降りるかです。
無意識に出来るまで習熟するか、諦めて見ないようにフタをするかです。
挫折して続かない理由は後者の諦めてしまうパターンですね。
ただ、この不快ゾーンは上手にできるようになるためには必ず通る道です。
英会話の学習を始めて、不快ゾーンをすっ飛ばしていきなりペラペラ話せるようになるっていうことはあり得ないですよね。
焦らずに地道に継続することがレベル4やレベル5に到達するための唯一の道です。
まとめ
今回は、途中で挫折しないで継続するために、学習の5つのステップを紹介しました。
まずは、今取り組んでいるものについて自分がどの段階にいるのかを把握するところから始めてみてください。
モノゴトに習熟するためには、必ず「わかっていても出来ない」段階と、「意識していないと出来ない」段階の2つの段階を通ることになります。
この2つの段階では不快の感情を味わうことになりストレスを感じることになりますが、諦めないで続けることが大事です。
ポイントは焦らないこと。
継続することが唯一の成長の道。
赤ちゃんが歩けるようになることを諦めなかったから無意識で歩けるようになったのと同じことです。