「これはっ!」といったアイデアは、たった一つのアイデアから生まれるものではなくて、たくさんのアイデアの中から出てくるものです。
量が質を生むわけですね。
アイデアはたくさんあったほうがいいわけですが、よっぽどのアイデアマンでない限りは漠然と考えていてもなかなか出てこないものです。
時間も無限にあるわけではないのでテンポよくアイデア出しをしたいところ。
今回は、アイデア出しのストレスを軽減するためのゲシュタルト発想法を紹介します。
ゲシュタルト心理学
「ゲシュタルト」という言葉、あまり聞き慣れないかもしれません。
これはゲシュタルト心理学の基本概念で「全体を、部分の寄せ集めとしてでなく、ひとまとまりとしてとらえた、全体的構造」のことです。
音符のひとつひとつには意味がありませんが、ひとまとまりのメロディーをきくと音楽として聞き取れますよね。
こういった全体で捉えることをゲシュタルトと言います。
ゲシュタルトを理解する上で面白いのが、ゲシュタルト崩壊。
例えば、同じ漢字をずっと見続けていると、各部分がバラバラに知覚されて,その漢字がいったいどんな漢字であったかわからなくなってしまうといった経験をしたことってないですか?
全体として認識できなくなってしまうことをゲシュタルト崩壊と言います。
ゲシュタルト発想法
それでは本論です。
もし「アイデアを30個出してください」と言われると、「ちょっと大変だな~」と思うかもしれません。
そういったアイデア出しをするときに有効なのがゲシュタルト発想法。
ゲシュタルト的にまずは全体を作ってしまいます。
コンサルで有名なマッキンゼーでは、
「問題点は3つあります。」「解決策は3つあります。」といった具合に、まずは選択肢を3つ用意するルールがあるそうです。
考えた結果3つあるのではなく、先に3つあると決めてしまいます。
その上で、その3つは何だろうと考えるのがゲシュタルト発想法です。
人間の脳は、足りないものは補おうと働きます。この性質を利用しているわけですね。
3つあると思えば3つ浮かびます。
そしてその3つからさらに派生させていきます。
3つの解決策が思い浮かんだら、その実行方法をまた3つ考える。
そしてそれから3つ…
こういった具合に、まずはアイデアの箱を用意してそこに入れていくようにするとまとまった量のアイデアをあまりストレスを感じることなく出すことができます。
まとめ
今回は、アイデア出しのストレスを軽減するためのゲシュタルト発想法を紹介しました。
一発必中でアイデアを出すよりも、大量のアイデアの中から一番のアイデアを選択するほうが結果として良いアイデアを出すことができます。
そのためにも多くのアイデアを出す必要があります。
漠然と大量のアイデアを出そうとすると大変ですが、今回紹介したゲシュタルト発想法を使うとテンポよくアイデア出しができます。
アイデア出しで苦戦している人は、ぜひ一度試してみてください。