「世の中にはチャンスがあふれている!」というのは成功した人たちが好んで言いそうなセリフです。
実際に世の中にはチャンスはありますが、そのチャンスを掴んで登っていく人もいれば、チャンスを逃して低迷してしまう人もいます。
その差は一体何なんでしょうか?
今回はその差について深掘りします。
目次
チャンスを掴むための大前提は等価交換
等価交換の法則
チャンスの話の前に、私の好きな「鋼の錬金術師」という漫画のセリフをまず引用します。
人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない
何かを得るためには、それと同等の代価が必要になる
それが、錬金術における等価交換の原則だ
引用:鋼の錬金術師
シンプルなだけに奥が深い等価交換の法則。
等価交換とは、等しい価値を有するものを相互に交換するということ。
わかりやすく言うと、何かを交換する場合、お互いが同じ価値と思っているものを差し出すと交換が成立します。
例えば、お店で100円の値がついているミネラルウォーターを売っていたとします。お店としては90円だと安くて110円だとちょっと高いから、100円という価値をミネラルウォーターにつけています。
それに対してお客さんは、100円払ってでもそのミネラルウォーターが欲しいと思いました。
そのタイミングで、ミネラルウォーターと100円玉がお互いに同じ価値(等価)と認識したため交換(購入)が成立します。天秤が釣り合った状態ですね。
モノであったり人が動くときなど、購買活動やコミュニケーションが発生するときは等価交換の法則が成り立っています。
何を差し出すのか?
等価交換の法則に従うと、差し出すものの大きさで得られる対価の大きさも変わってきます。価値の高いモノが欲しかったら大きな対価を払う必要があります。
例えば、東京大学に合格したいとした場合、その対価として「勉強するための時間」をまずは差し出す必要があります。
一般的には東大に合格するためには3,000時間の勉強が必要と言われているので、青春時代の3,000時間を差し出すことになるでしょう。
3,000時間を差し出したからといって必ず合格できるものではありませんが、望みの大きさに応じて差し出す対価も大きくなります。
望みが大きいにもかかわらず、差し出す対価が小さいというのは理屈に合わないですよね。
フェラーリが欲しいのに、100円しか差し出さないというのでは天秤が釣り合わないわけです。
チャンスを掴めるかどうかはリスクを取る大きさの差
チャンスを掴めむためにはリスクテイクが必要
等価交換の法則に従うと、チャンスを掴むためには相応のリスクを取る必要があります。
例えば、新入社員が会議で発言する機会があれば、それはチャンスです。なぜかというと、その発言の内容によっては上司たちからも注目されて芽が出る可能性があるからです。
もしかしたらその発言が、的外れだったり、つまらない意見だと判断された場合、自分の評価が下がってしまったり恥をかいてしまう可能性があります。そのため発言するには勇気が必要だと思いますが、発言するというリスクを取ることでチャンスを初めて掴めるわけです。
恋愛に関しても、ドキドキしながら告白するというリスクを取るからこそ、付き合える可能性が出てきますよね。
チャンスは実際に色んなタイミングで目の前を通り過ぎていて、リスクを取ってそれを掴むかどうかが、チャンスを掴む人と逃す人との差です。
大きなチャンスを掴むには大きなリスクはつきもの
イタリアの名門クラブであるミランの背番号10番を付けた本田選手の言葉を紹介します。
逆に質問したいのは、目の前に10番をつけるチャンスがあって違う番号を選びますか?って話ですよ。
僕はそのチャンスが目の前にあって、喜んで自分から要求しましたし、選ぶ時にプレッシャーのことは何も考えなかったです。
ミランの10番を付けるチャンスというのは、望んだところで簡単に巡ってくるものではありません。だからこそ、ミランの10番はサッカー選手からすると憧れであり大変な名誉です。
そして同時に相当な責任がのしかかります。チームの支柱になるべき存在なので、チームが負けた場合には戦犯にもなりやすいのが10番。
その10番をサッカー後進国の日本人選手がミランに要求するのはかなりの勇気が必要だったんじゃないでしょうか?活躍できないと辛口の評価が下されるのでキャリアにも傷が付きます。外野が評論するのは簡単ですが、自分が付けることをイメージすると相当なプレッシャーですよね。
無難に違う番号を付けることもできたでしょうが、リスクを取ったからこそ得られたミランの10番。
大きなチャンスを掴むためには、大きなリスクを取る必要があります。
チャンスを掴むにはストレスがかかる
のほほんと生きていて大きなチャンスを手に入れるということはありません。まぐれで一回ぐらいあったとしても、人生を通してチャンスに恵まれ続けることはないでしょう。
チャンスを逃してしまう人の特徴は、リスクを取るべき時に取らないところです。どうしてリスクを取らないかというと、多くの場合はリスク取ることのストレスを避けようとするからです。
「失敗したらどうしよう…」「傷ついたらどうしよう…」
チャンスを掴みにいくときはストレスが必ずかかります。もしストレスのない生活をしているとしたら現状を維持するという選択していてリスクを取っていない証拠です。
適度なストレスがかかっているかがチャンスを掴みにいくアンテナを張っているかの一つのバロメーターになります。
注意:取るリスクは限定する
ただ、何でもかんでもリスクを取ればいいかというと、もちろんそうではありません。生命に関わることや身体に後遺症が残るなどの回復できないもの、他人に取り返しのつかないベルの迷惑をかける場合はリスクを取るべきではないでしょう。
全財産を失うといったリスクを取って実際に全部なくしたとしても、稼げばまたやり直せます。けれども、命があるからこそできることですし、人様に取り返しのつかないほど迷惑をかけてまで自分のエゴと通すのも違う気がします。
それ以外で、自分が責任の取れる範囲でのリスクテイクは人生を楽しくドラマチックなものにするので、状況を見極めながら挑戦してみてください。
まとめ
今回は、チャンスを掴む人、逃す人、その差を分ける差として、リスクを取れるかどうかについてでした。
世の中は等価交換の法則が支配しています。大きなチャンスを掴みたければ、その対価としてそれ相応の何かを差し出す必要があります。
差し出すリスクを取ったからといって必ず結果が伴うかというとそうではないですが、リスクを取ったからこそ得られるものがあるのも確か。
何かに挑戦したいと思っているけれども勇気が出ないといった場合は、リスクを取ることでチャンスを掴めることを少し意識してみると、はじめの一歩が出やすくなると思います。