以前に比べて世の中の仕組みがどんどん変わっていっているのは多くの人が感じているのではないでしょうか?
働き方改革?副業解禁?年金問題?などなど。
親の世代では考えていなかったような事態になってきていますよね。
なかなか将来を見通しにくい状況ですが、人生100年時代の人生戦略をベストセラーになった「ライフシフト」を元に解説します。
目次
ライフシフト
ベストセラーになったLynda Gratton(リンダ・グラットン)の著書である『LIFE SHIFT』
前著『WORW SHIFT』では2025年の働き方について書かれていましたが、『LIFE SHIFT』では100年時代における人生戦略について書かれています。
人生100年時代
『人生100年時代』という言葉、最近ではときどき聞くようになりましたね。
意味はそのままで、多くの人が100歳まで生きる時代ということ。
100歳まで生きる人の割合がどんどん増えていきます。
100歳まで生きる人の割合
- 現在:1~2%程度
- 今後:50%程度
現在では、100歳まで生きる人は全人口の1~2%程度ですが、2007年生まれ(現在の小学5年生ぐらい)の人たちは、50%の確率で100歳まで生きるそうです。
2人に1人が100歳まで生きるという時代になっていきます。
60歳から悠々自適な老後生活は過去の話
人生100年時代。
寿命が伸びたから素晴らしいと単純に喜べるかというと、そういうわけでもありません。
楽観視できない原因があります。
100年時代を楽観視できない原因
- 企業の倒産や業績悪化は珍しいことではなく終身雇用が崩壊した
- 年金に頼った老後の設計ができなくなった
それぞれ見ていきます。
崩壊した終身雇用
高度経済成長期を駆け抜けた世代は、60歳まで終身雇用で一生懸命働いて、そこからは年金暮らしの悠々自適な生活をすることができました。
けれども今やトヨタ自動車の社長ですら「終身雇用は難しい」と発言しているぐらいなので、終身雇用は過去の話。
大手に就職したとしても、何がきっかけて倒産に追い込まれるかわかりませんし、年功序列で給与が右肩上がりで上がるわけでもなく、退職金が貰えるかも怪しいところです。
年金に頼った老後設計はできなくなった
以前は蓄えがないまま定年を迎えても、生活するだけの年金がもらえたので老後生活が成立しました。
けれども、年金の受給年齢は徐々に引き上げられますし、受給額も減っていくことを考えると、100歳になる前にお金が尽きてしまう可能性が高いわけです。
定年まで働いた後は年金をもらいながら悠々自適な老後生活というのは、もう過去の話なわけです。
人生戦略の変化
LIFE SHIFTの中で主に語られていることは、時代の流れに伴って「人生戦略」が変化するというものです。
これまでの人生戦略
これまでは、教育→仕事→老後といった感じで3つのステージが明確に別れていました。
- 良い大学に入って
- 大手に就職して勤め上げれば
- 老後は孫の顔を見ながら安心して暮らせる
こういったわかりやすい3つのステージだったんです。
これからの人生戦略
これからは、教育と老後の時期は今までと同様にありますが、その間の期間が、いくつものステージをダイナミックに行き来すると述べられています。
しかも注目すべきは、働く期間が以前は60歳頃までだったのが、80歳頃まで働くことになるということ。
社会に出る20歳過ぎから80歳ぐらいまで、その間の「働き方・生き方」の自由度が格段に上がるということです。
ライフシフトからわかることは?
大切なのは主体性を持って生きること
以前は3ステージのわかりやすい人生戦略で良かったのですが、これからはマルチステージ。
人生の決められたタイミングで決められたことをするのではなく、それぞれが自分でステージを選択していくということ。
これはどういうことかと言うと、主体性を持って人生に取り組む必要があるということですね。
ポイント
決められたレールがなくなるので、自分で決断して人生の舵を切る必要がある。
主体性がないと
以前と同じ3ステージの人生戦略のまま生きようとしても、時代の流れに翻弄されるでしょう。
- いつ勤めている会社が倒産するかもわからない…
- 給与が右肩上がりで上がるわけでない…
- 退職金がもらえるかわからない…
- 何歳まで生きるかわからない状況で十分な貯蓄を蓄えられているかも怪しい…
今までは社会が準備してくれた教育→仕事→老後といったレールに乗ればよかったのですが、これからは決められたレールが存在しません。
主体性がないと状況の変化にただ飲まれてしまって、時代に翻弄されてしまう可能性が高いんです。
主体性があると
逆に、主体性を持つことで、より自由に人生を設計できるようになります。
例えば、以前は会社勤めが当たり前で、会社を辞めて起業するというのはハードルが高かったわけです。
けれども、今は副業が解禁になっている会社も増えているので、副業から起業することも珍しくありません。
もしくは、もっと学びたい場合は学校に戻ったり、人生の一時期に思い切ってリフレッシュも兼ねて自分と向き合うこともできます。
ポイント
主体性を発揮することで、自分で可能性を格段に広げやすくなる。
まとめ
人生100年時代。
明らかに時代が変わってきていて、それに伴って人生戦略も変える必要が出てきています。
以前は3ステージでしたが、これからはマルチステージ。
つまり、よりダイナミックに生き方を選択できるということです。
主体性を発揮して生きることで、自分の可能性が広がり、より自分の求める生き方ができる時代になってきているわけですね。