世の中でブームになった「えんとつ町のプペル」
ニュースなどのメディアからインスタなどのSNSまで、色んなところで目にする機会がありました。
せっかく作った絵本を無料公開するであったり、クラウドファンディングでの資金調達など、今までの出版とは何やら違う雰囲気。
それを仕掛けたのはキンコンの西野さん。芸人さんがなぜ?
色々頭の中に「?」が浮かびました。
西野さんの頭の中はどうなってるんだろうと思って思わず本書を手に取りました。
どんな本?
読了後の感想は「西野さん、メチャクチャ頭いいな~」
そして、「これからの広告の形は全く違ってくる」
今まで疑ってこなかった当たり前を崩された印象です。
内容は、「えんとつ町のプペル」を仕掛けるときに実際どのように「お金を作って」「戦略的に広告を打ったか」といったこと。
実際に仕掛けた手法と、どういった考えでそういった仕掛けをしたのかが具体的に公開されています。
これをたかだが1,500円程度で読めるなんてお得すぎます。
「信用持ち」は現代の錬金術師だ
クラウドファンディングで1億円を調達した西野さん。
西野さんはクラウドファンディングとは「信用をお金化する為の装置」と定義しています。
信用があればクラウドファンディングを通してお金を集めることができます。
そして、どんな人が信用されるかと言うと、「嘘をつかない人」。
人は感情で嘘を付くのではなくて、環境によって嘘を付きます。
例えば、グルメ番組の食レポをしている人が放送中に、「うわっ、これチョー不味い…」とは口が裂けても言えない。
嘘を付きたいわけではないけれども、環境によって嘘をつかざるを得ないことも。
けれども、本当に信用を手に入れようと思ったら、「美味しいものは美味しい、不味いものは不味い」と言えたほうがいいですよね。
食レポしている人は、「不味い」なんて言おうものなら二度と呼ばれなくなるリスクがあるので言いたいことも言えないですが、西野さんの場合はオンラインサロンでの収入があるので、テレビで干されたとしても生活するだけの収入があるので気兼ねなく発言できます。
しかも、普通は意見しづらい大御所に対しても尖った意見を西恩さんの場合は言ったほうがいいです。なぜかと言うとは、それが報道されると、それに共感した人が新しくオンラインサロンに入るといった流れができているからです。心にもない嘘は付かずに自分の素直な意見を言える環境ですね。
ここで大事なのは、オンラインサロンがあるから言いたいことが言えるといったことではなくて、嘘を付かなくてもいいように自分で環境を設計するということ。
これからは信用が今まで以上に重要になってくる時代。
そのためにも、嘘を付くことはNGです。
ニュースを出すな。ニュースになれ。自分の時間を使うな。他人の時間を使え。
広告を出そうと思うと、とんでもないお金が必要になってきます。
また、一日は24時間。けれどもやりたいことは24時間だと足りません。
売れる商品があったとしても皆に知ってもらうためには広告費はかかるし、何かを成し遂げようにも一人では時間がかかりすぎます。
ちなみに、西野さんの野望は打倒ディズニー。普通にやっていてはお金も時間も足りません。
努力量が足りていない努力は努力ではない。誤った努力も努力ではない。
ここで知恵を絞る必要があります。
例えば、クラウドファンディングで一億円調達したとなると、メディアが勝手に報道してくれます。そうすると、それが広告に。
そういった報道がされると、スタジオ収録をしなかったとしても西野さんの映像はテレビに流れることになります。そうすると、自分の時間は使っていません。
どうすれば、狙った結果が得られるか。それをデザインすること。
努力はして当たり前。そして、それは自己満足の努力ではなく、頭を使った圧倒的な量の努力。
従来のやり方に囚われずに、覚悟を持って突き進むことが大切。
未来は「覚悟」に比例する
「おわりに」のパートに書かれている「覚悟」についての文章が一番大事なことだったような気がします。
成功者と言われる人たちが必ず持っているのが「覚悟」
何かを決定するということには「覚悟」が必要。
常識に異を唱えることにも「覚悟」が必要。
これからはますます変化の激しい時代になっていきます。
他人や環境に身を委ねると、守るべきものも守れなくなります。
自分の人生を自分で決める「覚悟」
さあ、キミは何をする?
キミの革命のファンファーレを鳴らすのは、キミしかいない。
まとめ
すごく読み応えのある本でした。間違いなく良書。
時代がどんどん変わっているのを理解できました。
親の世代までは、1つの職業をやり遂げることができましたが、今は職業がなくなってしまう時代。
例えば、自動運転の技術が普及するとタクシードライバーの職業はなくなってしまいます。AIやロボットの発達で、多くの職業がなくなってしうでしょう。
それをチャンスととらえるか、不幸ととらえるか。
革命のファンファーレを鳴らすのは私たち一人ひとり。