目標を決めてその道のりである計画が明確であったなら、あとは実行するだけ。
計画に無理がなければ目標達成することはできます。
ただ目標は掲げたけれども、そこに至る過程が自分のアイデアだけでは明確にならない場合は、誰か他の人からアイデアをもらう必要が出てきます。
今回はそういった場合のようにアイデアをもらうときに有効なフィードフォワードを紹介します。
フィードフォワード
「フィードフォワード」というのは、未来に焦点を当てて、これからのことがうまくいくように、事前にアドバイスすることです。
「フィードバック」が過去の出来事に対しての改善を目的にしているのに対して、「フィードフォワード」は未来にフォーカスしていることが大きな違いです。
例えば、炒飯に塩コショウをかけるときに、
・フィードフォワード → ○人分だから塩コショウの量はこれくらい
・フィードバック → ちょっとずつ味見しながら塩コショウをかけていく
こういったイメージです。
フィードフォワードとフィードバックのどちらが優れているということではなく、それぞれを目的に応じて使い分けていくことが大切です。
フィードフォワードのメリット
アイデアをもらうために有効なのがフィードフォワード。
メリットは次のようなものです。
1. 受け入れられやすい
フィードフォワードはまだ起きていない未来についてのことなので建設的なアドバイスとして素直に聞くことができます。
フィードバックと比較するとわかりやすいのですが、フィードバックは過去に起きたことに対する指摘なので、ポジティブに伝えたつもりでも受け取る側にとっては責められていると感じてしまうことがあります。
「現場の状況を理解してないから言えるんだよ…」
「言うのは簡単だよね…」
フィードバックを受けながら無意識に自分を正当化したり反論してしまって、最悪の場合、お互いの成熟度や関係性が未熟だと関係がこじれてしまうことがあります。
けれども、フィードフォワードはまだ起きていないこれからのことなので、個人への批判が含まれることがなく、アドバイスとして受け入れやすい特徴があります。
2. 誰でも意見しやすく幅広いアドバイスが集まる
未来に対するアドバイスなので、そのテーマを理解していれば誰でもアイデアを出すことができます。
過去に焦点を当てるフィードバックだと、理想とする状態とのズレを指摘することになるので、それまでの経験や知識の量がフィードバックの質に直結します。
それに対してフィードフォワードはこれから目指す目標に対するアイデア出しなので、発想の奇抜さや柔軟さも大切な要素になります。
もし経験や知識が不足していたとしても、独自の視点を持つことで十分に貢献することが可能になります
フィードフォワードの実践方法
フィードフォワードは次の7つのステップで実行します。
Step1:あなたにとって重要なことで、改善したい行動や事柄を選ぶ。
Step2:その目的を相手に説明する。
Step3:役立ちそうなアドバイスをもらう。
Step4:アドバイスは注意深く黙って聞く。唯一言っていいのはお礼の言葉。
Step5:「ありがとう」と伝える。
Step6:すべてのアドバイスを見直し、取り入れるものを決める。
Step7:実践する。
ポイントとしては、できるだけ多くのアイディアをもらい、必ず「ありがとう」と伝えることです。
中には、どう考えても役に立たないようなアイディアが含まれていることあると思いますが、大切なことは自分の頭の中にはない発想を手に入れることです。
また、一見無駄と思えるものの中にも宝石のような発想が埋もれていることがあります。
アイデアをくれる相手に感謝の気持ちを必ず伝えましょう。
そしてもらったアイデアから着想を得て実践します。
まとめ
今回は、人からアイデアをもらうときに有効なフィードフォワードを紹介しました。
目標達成のために、自分の中にアイデアがなければ、他の人の頭を借りることになります。
そのときに有効になるのがフィードフォワード。
多くのアイデアの中から質の高いアイデアが生まれます。
そのためにも人からアイデアをもらうことは非常に大切。
アイデア出しの方法として活用してみてください。