「本は読んだほうがいい!」
これについてはほぼ全員が「そうだよね」と答えると思います。
いつもは忙しくて本を読めていなくても、時間さえあれば、じっくりと本を読みたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
けれども読むことを目的にしてしまうと残念な結果になりかねません。
本を読んで終わりにしてしまうと、読書をすることがメリットどころかデメリットしかないことに。
折角忙しいなか本を読んだのに、読書がデメリットとなると悲しいですよね。
読書がデメリットになる原因は本を読んでインプットしたあとに、アウトプットするかどうかです。
今回は、アウトプットしないのなら読書はやめたほうがいい理由についてです。
「知っている」のと「出来る」のは別
本を読むことで自分の知らなかった知識や発想のヒントが得られるので、読書は人生を豊かにしてくれます。
けれども、読書から得た知識がすぐに使えるかというと、そうではありません。
野球の教本を読んだからといって、すぐにホームランを打つことはできませんよね。
「知っている」ことと「出来る」ことは全く別の話です。
モノゴトの習得には次の4つの段階があります。
モノゴトの習得の4ステップ
- 知る
- わかる
- 出来る
- 教える
その後に、知ったことを噛み砕いて頭で理解する「ステップ2.わかる」の段階に進み、実践を通して「ステップ3.出来る」状態になっていきます。
何のために読書をするかというと、知った状態で満足するのではなく、手に入れた知識を使って課題を解決するためです。
そのためには知識を使える状態、つまり「ステップ3.出来る」まで昇華させる必要があるのです。
インプットするだけで終わってしまうと、読書の本来の目的からズレてしまうのです。
知的メタボはカッコ悪い
知識は多いにこしたことがないというのは、半分本当で半分嘘です。
大事なのは「使える知識」の量。
使えない中途半端な知識はむしろ邪魔で、下手に知識が多いと知識は人を傲慢にさせます。
随筆家の内田百閒さんが言ったのが「世の中には何でも知ってる馬鹿がいる」というもの。
知識をひけらかすことには意味がなくて、実際にその知識が使えているかが大切です。
「論語読みの論語知らず」も同じで、知ってはいても行動が伴わないと、折角の手に入れた知識が使えていないわけですね。
成功本に書いてあるような「与えてほしかったら、求める前にまずは与えなさい」みたいなことを言っている人がいたとして、その本人がそれを実行せずに「欲しい欲しい」とばかり実際に言っていたら周りはどう思うでしょう?
そういった使えない知識が増えていくと、ブクブクと知的に太っていって知的メタボになるわけです。
思考の複雑化
知識が増えていくほど思考が複雑化していきます。
自分の中で消化できている知識は実際に使えますが、そうでもなければ頭でっかちの状態になってしまうことに。
シンプルに考えれば案外すぐに解決できる課題も、使えない知識が頭の中にあるためにアレコレ考えてしまって、判断に時間がかかったり本質を見失った決定をしてしまうことがあります。
例えば、ダイエットしようとした場合、摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ自然と痩せていきます。
それなのに、色んなダイエット本を読み漁って、「どのダイエット法にしようかな~」と迷って、結局はお菓子を食べ続けているとなったらどうでしょう?
とりあえず細かいことは考えずに、「大盛りご飯をやめて、定期的に運動する習慣を手に入れよう」で解決するはずです。
時間の浪費
人には知的好奇心があって「知りたい」というのは根源的欲求です。
読書はその欲求を満たしてくれるので、本を読んだあとはちょっとした満足感があるのではないでしょうか?
けれども、読書のあとにアウトプットせずに放置すると、ほとんど本の内容は記憶に残っていないはずです。
ビジネス書籍を一冊読もうと思ったら2時間ほどかかりますが、本の内容が記憶に残らないようであればその2時間が無駄になることに。
ときどき「今月は○冊の本を読む!」といったように読む本の冊数を目標にする人がいますが、読むだけでは消化不良になりかねません。
読むというインプットに加えて何かしらのアウトプットをセットにすることで知識の理解と記憶の定着が進みます。
まとめ
今回は、アウトプットしないのなら読書はやめたほうがいい理由についてでした。
読書で手に入れた知識は、知っているだけでは役に立ちませんし、読んだあとに何もしなければ、ほとんど忘れてしまいます。
実践の伴わない知識は人を傲慢にします。
読書をしたあとに本の内容が記憶に残っていなければ、読書をした時間ももったいないですよね。
そういったことにならないように有効なのがアウトプット。
インプットしたらアウトプットする。2つでワンセットです。
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