「AI」や「ロボット」といったキーワードは最近特に多く聞くようになりましたね。
これらの影響で今後なくなる仕事といったものも予想されているわけですが、2015年に野村総合研究所が発表したレポートによると、10年から20年の間に、日本で働いている人の約半数の49%の職業が、人口知能やロボットなどに代替が可能だそうです。
100年前までは親の仕事を子どもが引き継ぐのが当たり前でしたし、数十年前までは終身雇用が当たり前でした。
けれども今となっては仕事そのものがなくなってしまう時代に。
なくなる可能性が高い仕事として会計士なども挙げられています。会計士の資格を取ろうとすると、それこそ莫大な時間を費やす必要があるわけですが、ちょっと前までは国家資格である会計士の仕事がなくなるなんて考えられなかったですよね。
今回は、時代の流れが速い現代において自分で選択しないことのリスクについてです。
大企業 vs. ベンチャー
最近でこそ就職先としてベンチャー企業が注目されていますが、一昔前までは大手に就職することが良いという時代でした。
Googleなどの新興企業に就職するよりも、三井住友銀行などがもてはやされた時代です。
けれども昨年には、みずほ・三菱UFJ・三井住友のメガバンク3行で3万2000人の人員削減が発表されるなど、時代の流れは大きく変わってきました。
財閥系企業でリストラが行われるなんで一昔前までは考えられない事態です。
もし子どもから就職相談をされて、大手かベンチャーかで就職を迷っていると言われたらどうでしょうか?
一昔前までは、「大手に就職しておけば大丈夫」。そう答えておけばオッケーな時代でした。
ただし、今だとどうでしょうか?大手かベンチャーかで明確に答えられないのではないでしょうか。
以前までは、周りに流された判断であったとしても、それなりの人生を送れました。しかし今では自分自身で判断を下していかないと、自分の望まない人生になってしまう可能性が相当高くなっています。
チャンス or ピンチ
以前に比べて不安定な時代になっていますが、これをチャンスと捉えるかピンチと捉えるかでハッキリ分かれるところです。
インターネットなどの技術により世界が近くなり、ロボットやAIなどの技術革新により単純労働から開放されてクリエイティブな仕事に割く時間が増えることになります。
Amazonの創業は1994年、フェイスブックの創業は2004年です。2018年9月時点でAmazonが世界2位、フェイスブックが世界6位の時価総額。わずか20年ほどで世界の産業構造を突破して世界有数の企業にのし上がりました。
アイデア次第で自分を表現するチャンスが目の前にある時代になったわけです。
ところが会計士のように、以前は高収入で安定しているとされた仕事も今後なくなる仕事として挙げられています。PanasonicやSHARPや東電のように、経営危機に陥る会社も出てきて終身雇用も崩壊しています。
会社どころか職業自体でさえなくなるとなることを考えると、流された判断を続けることはピンチとも言えます。
変化に対応できる強さ
ダーウィンの進化論にもあるように、強いものが生き残るわけではなく変化に対応できるものが生き残ります。
恐竜が地球を支配していた時代もありましたが、結局は環境の変化に対応できずに滅んでしまいます。
変化に対応できずに滅んだ例は、種であったり政権であったり、いくらでも挙がられますよね。
有名企業でも、勝ちパターンにこだわった結果、時代の変化に対応できずに倒産する企業も多いです。
フィルムメーカーのコダックと富士フィルムがわかりやすいですね。
フィルムにこだわったコダックは潰れましたし、化粧品などの別の事業に対応した富士フィルムは生き残りました。
時代の流れが速いこそ、生き残って成長するためには、変わるところは変わる必要があるわけです。
イノベーションを起こすことと、0.1%でも確率を上げる努力
そのためにも時代に淘汰されないように変化点を作ることが大切です。
時代を変える人はクレイジーな発想の人が多いです。
「地球は丸い」「人類を地球に送り込む」「鳥のように空を飛ぶ」
世の中の常識に疑問を持つ人が新しい常識を作っていきますよね。
大きな変化点をつくることに加えて、目の前の仕事の確率を0.1%でも高めることも大事です。
常に改善を加えていくこと。日々の業務を疎かにすると足もとをすくわれます。
遠くを見据えつつも、足もとは一歩一歩踏み進んでいく。
判断の軸を持ちつつバランス感覚を持つことが大切ですね。
まとめ
今回は、自分で選択しないことのリスクについてでした。
少し前までと違って、「こうしていれば大丈夫」といったものが少なくなってきています。
職業がわかりやすいところですが、それ以外にもたくさんあります。
マイホームといったように、会社に入って車と家を買うのが会社員としてのパターンでしたが、今ではより多くの選択肢を選ぶことができるようになりました。
ということは、以前は自分で判断せずに周りと同じ判断をしていたら大丈夫な時代が、今ではそれぞれが判断することが求められる時代になっているということ。
自分で切り開くことも可能ですし、判断を先送りにして想定外の事態に陥ることも。
何にせよ、自分次第でチャンスを掴みやすくなっている時代に突入していますね。