この記事では、「20分の昼寝が午後の仕事の生産を劇的にあげる!」をご紹介します。
ランチのあとの急激な眠気。頑張って眠気を我慢した割には生産性が上がらない。
本来なら午後の時間帯もハイパフォーマンスを発揮したいですよね。
今回は午後の時間帯の生産性を上げる昼寝のコツについてです。
目次
どうして午後の時間帯は眠くなるのか?
ランチを腹八分にしても眠気は襲ってくる
忙しくてランチを摂れなかったときの空腹状態のほうがかえって頭が冴えて仕事に集中できたことってないですか?
これは、目を覚ます効果があるオレキシンというホルモンが影響しています。
ランチを抜くと目が冴えるのは、空腹状態のためにオレキシンの分泌量が増えるからです。
オレキシンは食事を摂ると抑制されるので、ランチのあとはオレキシンによる「目を覚ます力」が弱くなり眠くなります。
3つの生体リズムで眠くなる
人の生体リズムには3つのリズムがあります。
- 1日を周期とした概日リズム
- 半日を周期とした半概日リズム
- 90分を周期とした超日リズム
この3つがそれぞれ眠気を誘います。
昼食後くらいに眠くなるリズムが半概日リズムです。
半概日リズムによる眠気が午後の仕事の効率を落とします。
つまり、昼食後のホルモンバランスと生体リズムという生理現象のダブルパンチで眠気に襲われます。
世界のお昼寝事情
スペインのシエスタ
スペインの昼寝といえば、シエスタとして世界的に有名です。
長めの昼休みをとって、 ワインを交えた昼食と昼寝。
それから午後の仕事に戻るのが伝統的なスペインの働き方。
ところが、近年ではマドリッドなどの大都市では昼休みが短縮されシエスタの習慣が廃れつつあります。
しかし、小さい街だと、まだシエスタの習慣は残っていて、昼休みの時間に家に戻ってランチを摂り、食後にシエスタをします。
台湾の学校は昼寝は規則
小学校だけでなく、中学や高校でも午休時間という昼寝の時間が設けられていて、昼食後に30分ほど、必ず寝るように規則で定められています。
そのため、小中学校の間は先生の指導も入り、昼寝をしないと注意されるほどの徹底ぶり。
こういった教育事情の影響もあって、オフィスでは昼休みになると当たり前のように電気が消され、仕事の電話をかけるのも躊躇するほど静かになります。
ビジネスパーソンの9割以上が昼寝をしており、日本人のように昼休みまでパソコンをカタカタ打っている人はあまりいません。
20分間の昼寝は午後への投資
30分以上の昼寝はパフォーマンスを激減させる
20分以上寝てしまうと、脳は熟睡モードに切り替わり、昼寝後も慢性的な眠気が続きます。
一般的に、仮眠時間が30分を超えるとノンレム睡眠中の深い睡眠である徐波睡眠と呼ばれる状態に。
徐波睡眠に入ると目覚めにくいだけでなく、目覚めた直後はかえって眠気や疲労感や倦怠感が増大します。
この減少を睡眠慣性と呼ばれ、30分以上眠ると睡眠慣性が強く出やすくなってしまいます。
最も効果的な仮眠の長さは10~15分という実験結果があり、入眠までに5分程度かかることを考慮すれば、15~20分の昼寝がベストと言えます。
昼寝は20分までと決めて、疲れた頭をリフレッシュさせて午後のパフォーマンスを上げましょう。
昼寝の姿勢
昼寝で重要なことは、疲れた身体を休めることではなく、疲れた脳に休息を与えることです。
そのため、昼間の姿勢は横になる必要はありません。
横になるとついつい眠りすぎてしまいます。
椅子に座ったまま、力を抜いて楽な姿勢を取り、目を閉じるだけで十分です。
椅子の背もたれに身を預けたり、机の上にうつぶせるなど、自分の楽な姿勢を取りましょう。
昼寝のアイテム
より効果的な昼寝をするためにどのような工夫ができるのでしょうか?
それは、昼寝中の脳への刺激を与えないために、光と音を遮ることです。
つまり、光はに対してはアイマスク、音に対しては耳栓やイヤホンなど。
お昼寝用の快眠グッズもいろいろ発売されているので検討してみるといいでしょう。
昼寝の前後の準備
昼寝前のカフェイン
カフェインには睡眠誘発作用があるアデノシンという物質の働きをブロックする効果があるため、眠気覚ましに効果を発揮します。
カフェインは摂取してから15~30分でその効果が現れるため、お昼寝の直前に飲んでおけば、起きたときにちょうどカフェインが効き始め、目覚めも良くなります。
起きたときの仕事はじめを仕掛けておく
起きた直後は十分に覚醒していません。
そのような状態だと「何からはじめよう?」となりがちです。
昼寝のまえに、起きたときに手掛ける最初の仕事を付箋に書いて貼っておくのもいいでしょう。
起きたときはアロマを活用
ローズマリーは脳に刺激を与え、眠気を覚ますとともに、脳の活性化により、集中力や記憶力を高めてくれます。
少し匂いを嗅ぐだけでもフレッシュで清々しい気持ちになれます。
まとめ
この記事では、「20分の昼寝が午後の仕事の生産を劇的にあげる!」をご紹介しました。
眠気を感じたまま午後の仕事をするのはツライですし生産性も上がらないですよね。
午後の2時~4時の時間帯はホルモンバランスと生体リズムという生理現象のためどうしても眠くなります。
午後のパフォーマンスを上げるために戦略的に昼寝を取り入れてみてはどうでしょうか?