「フロントエンド商品」「バックエンド商品」という言葉を何となくでも聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
多くの会社はこの考え方を取り入れて利益を出していますし、ひとり起業するのであれば必須になる考え方。
そこでこの記事では、フロントエンド商品とバックエンド商品の考え方をお伝えします。
目次
フロントエンド商品とバックエンド商品
フロントエンド商品とは?
フロントエンド商品というのは主に集客を目的とした商品であり、「集客商品」とも呼ばれます。
いわば客引きのための商品であって、より多くのお客さんを引きつけてコミュニケーションを取るきっかけを作ることが目的です。
集客用の商品のため、わかりやすい魅力的な商品である必要があります。
バックエンド商品とは?
バックエンド商品というのは、収益を上げることを目的にした商品であり、「利益商品」とも呼ばれます。
フロントエンド商品で集客したお客さんに対して、本当に売りたい商品を販売します。
多くの場合、利益率の高く高額な商品になります。
フロントエンドで集客してバックエンドで利益を出す
フロントエンド商品とバックエンド商品、これら2つを総合的に見て利益を最大化させていきます。
つまり、もしフロントエンド商品で利益が出ていなかったとしても、フロントエンド商品の後にバックエンド商品を販売した結果、トータルで十分な利益が出ていればいいわけです。
フロントエンド商品とバックエンド商品の具体例
いくつか具体例を見てみましょう。
サービス | フロントエンド商品 | バックエンド商品 |
ファーストフード | 100円コーヒー | ポテトやセット商品 |
スーパー | 特売のたまご | お肉などの他の商品 |
通販 | お試し商品 | 定期購入 |
コンサルタント | 無料相談 | 本契約 |
スポーツインストラクター | 無料レッスン | 本契約 |
見たことがあるフロントエンド商品、バックエンド商品だと思います。
そしてフロントエンド商品はわかりやすい魅力的な商品になっていることがわかるでしょう。
まずはお客さんとの接点としてフロントエンド商品があって、フロントエンド商品が気に入ってもらえたらバックエンド商品の成約率が上がります。
フロントエンド商品が必要か検討する
多くの企業や業種でフロントエンド商品・バックエンド商品という考え方が浸透していますが、かと言って必ずしもこの考え方を使う必要はありません。
商品単体で集客も利益確保もできるのであれば、わざわざフロントエンド商品とバックエンド商品の両方を準備しなくてもいいわけです。
けれども、ひとり起業でしっかりと収益を上げながら自転車操業にならないようにするには高単価の商品を扱うことになる場合がほとんどなので、フロントエンド商品・バックエンド商品といった販売戦略が有効なわけなんですね。
フロントエンド商品では損をしても構わない
よくやってしまいがちなのが、フロントエンド商品でも利益を取りにいこうとすることです。
フロントエンド商品の目的はあくまで集客であり、見込み客とのコミュニケーションを取るきっかけを作り出すことです。
もし利益が出ているようであれば、広告費をさらにかけるなど、プラスマイナスゼロぐらいになるように調整しましょう。
もしくは、バックエンド商品で十分な利益が得られるのであればフロントエンド商品で損を出しても構いません。
例えば、保険を販売するにあたって、よく購入する客層が「子供が生まれたばかりの夫婦」だったとします。
そこでフロントエンド商品として「紙おむつ」を問屋さんから大量購入して仕入値でネット販売するとどうでしょうか。
郵送費や人件費を考えたら、この時点では利益どころか損を出しています。
けれども、ネット販売することで狙いたい層の大量のメールアドレスを手に入れることができ、そこにメルマガを配信することで今まで以上のアポ数が確保できてバックエンド商品である保険で驚異的な成約数を獲得したというお話です。
フロントエンド商品は必ずしも安価な商品や試供品といったものだけでなく、見込み客のライフスタイルからも考え出すことができますし、バックエンド商品で十分な利益が見込めるのであれば損を出してでも提供するのも戦略です。
フロントエンド商品の注意点
フロントエンド商品を作る上で注意することがあります。
一般的にフロントエンド商品は安価に設定されますが、安かったらいいというものではありません。
フロントエンド商品自体が十分な価値を感じてもらえる商品である必要があるんです。
もしこのフロントエンド商品がつまらないものだったとしたら、その後のバックエンド商品もつまらないといった連想がされてしまって逆に成約しづらくなります。
フロントエンド商品に価値を感じてもらえないと、高額なバックエンド商品は売れないです。
「無料だからそこまでこだわらなくていいやっ!」といった感じで安易にフロントエンド商品を作ってしまうと、どうなるかは想像できますよね?
フロントエンド商品は、バックエンド商品よりも丁寧に作り込む必要があると考えていいでしょう。
まとめ
この記事では、フロントエンド商品とバックエンド商品の考え方をお伝えしました。
この考え方は、見込み客と接点を作り、コミュニケーションを通して売りたい商品を販売していくのに非常に有効な戦略になります。
有効なのは確かなのですが、フロントエンド商品を安易に設計してイマイチなフロントエンド商品を作ってしまうと、逆効果になることも。
ひとり起業をする上では大切な考え方なので、バックエンド商品はもちろん、フロントエンド商品も作り込んでみてください。