コンセプト作り

【値決めは経営】商品の値段の決め方と考え方

2020年4月30日

計算機

起業してビジネスが上手くいくかどうかに大きく影響するのが「値決め」です。

戦略的に一部を無料で提供することがあったとしても、全部を無料で提供することはありません。

必ず値段は存在していて、高すぎても安すぎても利益がなかなか上がらず、利益を最大化する適正な価格である一点を見出すことでビジネスとして軌道に乗せることができます。

この記事では、値決めについて深堀りします。

値決めは経営

「値決めは経営」という言葉があります。

これは京セラの創業者の稲盛和夫さんの言葉。

値決めは、製品の価値を正確に判断した上で、製品一個当たりの利幅と、販売数量の積が極大値になる一点を求めることで行います。またその一点は、お客様が喜んで買ってくださる最高の値段にしなければなりません。

こうして熟慮を重ねて決めた価格の中で、最大の利益を生み出す経営努力が必要となります。その際には、材料費や人件費などの諸経費がいくらかかるといった、固定概念や常識は一切捨て去るべきです。仕様や品質など、与えられた要件をすべて満たす範囲で、製品を最も低いコストで製造する努力を、徹底して行うことが不可欠です。

値決めは、経営者の仕事であり、経営者の人格がそのまま現れるのです。

「第21回盛和塾世界大会(2013年7月18日)」要旨

安ければいいわけではない

値決めは非常に重要で、値決めによって収益が立つか立たないかが別れます。

安すぎるといくら売っても利益が出ないですし、逆に高すぎると全く売れません。

お客さんのために、できるだけ安く商品提供したいと思っていても、実はそれは売る側の主観。

高いほうがお客さんの満足度が上がることがあります。

フェラーリを売ってみる

例えば、一台3,000万円ぐらいするフェラーリについて考えてみましょう。

フェラーリは造形的にも機能的にも美しいとは思いますが、100万円で売られていたとしたらフェラーリのオーナーであることの満足度は低くなってしまいますよね。

(実際には自動車の製造原価は8割程度でオプションで利益を上げるビジネスモデル。フェラーリを100万円で販売することは不可能ですが。)

値段が高いことがステータスになるわけです。

それに安すぎると信用を損なうことにもなります。
「えっ、何でこんなに安いの?怪しい…」となるわけですね。

高くもなく安くもない一点を見極める

お客さんが納得して、喜んで買ってくれる最大限の値段。

そのギリギリの一点を見極める必要があります。

その価格設定の中で、薄利多売でいくのか、価値を高めた少量販売でいくのか、フロントエンド商品やバックエンド商品の値段をいくらに設定するかなどを考えていきます。

つまり価格を決める値決めは、経営戦略を考えることでもあるんです。

値決めの方法

値決めには、正しい答えはありません。

値決めは経営戦略であり、経営哲学でもあります。
あなたの理念が値決めにも影響するわけです。

また、値段はお客さんからの期待値でもあります。

安い商品にはお客さんはそこまで期待しませんが、値段が高くて品質の低い商品を売ると、期待と現実とのマイナスのギャップが生まれてネガティブな感情をお客さんに生み出してしまうんです。

ネガティブな感情は、解約やクレーム、望まない口コミにもつながるので避けたいところですし、お客さんに喜んでもらうことが何より大切。

そういったことを前提にして値決めをしていきます。

値決めをする主な方法は次のものです。

値決めの主な方法

  • 地域の相場に合わせる
  • 競合の価格帯に合わせる
  • お客さんの予算に合わせる
  • 原価に一定の利益を乗せる

特に東京などの都市部では値段は高くなりがちで、同じ商品やサービスを地方に持っていったときに同じ値段だと苦戦することがあります。

また、商品によって「値ごろ感」は変わってくるので、お客さんに直接聞いて正直なフィードバックをもらうのもいいですね。

値段を下げない

契約を取るために値下げをするといったことはやらないようにしましょう。

確かに値下げをすると契約は取りやすくなりますが、同時に自分の首を締めることにもなっていきます。

ビジネスの原則は等価交換。

値段を下げるということは商品の価値を下げることにもなりますし、頻繁に値下げをしていると自分自身が商品の適正価格がわからなくなってしまいます。

値決めをするときに決めた商品の値段は、相場などから割り出している適正な価格なので、それに見合ったものを提供できるように商品を仕上げていきましょう。

契約を取れないときに安易に値引きするのではなく、品質を上げる方向で試行錯誤したほうがいいですね。

けれども、そうはいっても現実としては値引きしたほうが良いときもあります。

それは次の2つのタイミング。

値引きのタイミング

  • 実績がないとき
  • どうしても売上を上げたくて即決がもらえるとき

それぞれ見てみましょう。

実績がないとき

起業してビジネスを始めた一番最初は実績がないので、お客さんも購入の決め手に欠けるときがあります。

既にあなたの商品を誰かが買っていて、その感想や事例をシェアできたらお客さんも安心して買えますが、それがないとこれから購入しようとしているお客さんは購入後のイメージがしづらいといったことがあります。

そのため実績をつくるためにも値下げをして、購入のハードルを下げるようにするのはありです。

もし満足してもらえたら、それが口コミや実績になっていくので今後につながりやすいですし、値引き分は広告費として考えることもできます。

ただしそのときは「トライアル価格」といったように、商品の本来の価値を下げるのではなく、限定的な値引きであることが伝わるようにしましょう。

どうしても売上を上げたいときに即決がもらえるとき

契約が欲しくて安易に値下げをすることは癖になりかねないので止めておいたほうがいいことはにお伝えしました。

けれども実際にビジネスをしていると、どうしても契約を取りたいときがあります。

そういったときには、即決してもらえることを前提に値引きするといった柔軟性はあってもいいでしょう。

例えば、売上目標があったとして、その契約が取れるかどうかで目標達成できるかどうかが決まる場合があったとします。

そういった場合に値段がボトルネックになっていて契約が取れないで目標が未達になるよりも、契約を取ってしまって目標を達成することのほうが今後のビジネスの展開が加速するという発想です。

成功は成功の上に築かれていくので、目標を達成する意味は大きいんですね。

逆に、ギリギリまで目標を追っているということはそれまでのプロセスに問題があるという考え方もできるので値下げをしないで教訓を次に生かすという選択もできます。

安易に値段を下げるとズルズルと沼にハマっていくことになりますし、値段を下げることは最終手段の必殺技みたいなもの。

もし値引きをするのであれば、戦略的に行うようにしましょう。

まとめ

この記事では値決めについて書きました。

「値決めは経営」と言われるぐらい、ビジネス全体に影響があります。

値段が「売るもの」「売る相手」「売り方」に影響するということですね。

値段に正解はなく、市場での相場や値ごろ感やお客さんの期待値にもよるので試行錯誤して値決めをするようにしましょう。

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