挨拶の場面やメールの文頭に「お疲れ様」ではなくて「お楽しみ様」「お元気様」「ワクワク様」などといった表現をときどき見るようになりました。
使っている人の意図を想像すると間違いではないと思うのですが、「お楽しみ様」といった表現には違和感を感じます。
そこでこの記事では、「お疲れ様」を使う意味について書きます。
2分くらいで読めますし、まずはご一読を!
「お楽しみ様」「お元気様」「ワクワク様」に言い換える理由
最近「お楽しみ様」「お元気様」「ワクワク様」といった表現が使う人が見かけますが、そもそもどうしてこういった表現が使われだしたかというと、ネガティブ表現をポジティブ表現に変換しようとする考え方からです。
「疲れる」という表現にネガティブさがあるので、「楽しむ」というポジティブな言葉に置き換えて表現しているそうです。
子供に「カギをなくさないで」と言ったらなくすことがありますが、「カギを大事に持っておいて」といったらなくさないといったように、イメージの重要性を活用して、「お楽しみ様」というポジティブなイメージを持つ言葉で挨拶をしようという発想ですね。
「お疲れ様」に込められた意味
私は「お楽しみ様」という表現に違和感を感じるのですが、それと言うのも「お楽しみ様」という言葉自体に意味を感じないからです。
「お疲れ様」には相手の労をねぎらう意味があります。
「今日も一日頑張ってくれてありがとう」「尽力してくれてありがとう」といったように「お疲れ様」の根底には感謝の気持ちや相手をいたわる気持ちがあるわけですね。
それに対して「お楽しみ様」は相手にどういった気持ちで言っているかというと、相手をねぎらう気持ちというよりも言葉の響きだけが意識されている気がして言葉遊びをしている印象です。
「お疲れ様」は心を込めて言うから意味がある
お疲れ様には「疲」という漢字が入っていますが、何も相手に疲れてほしくて言っているわけではなくて、相手へのねぎらいの気持ちを「お疲れ様」で表現しています。
だからこそ大事なのは、「お疲れ様」を言うときに言葉を発するだけではなくて、相手への思いやりの気持ちを持って言うことです。
職場の同僚にも「お疲れ~」といったように「やあっ!」「よおっ!」といった掛け声の一環として使われることがありますが、相手への配慮をしたうえで使いたいですよね。
言葉を単に使うのではなく、何のためにその言葉を使っているかが大切なわけです。
心を込めて「お疲れ様」や「お疲れ~」と言ったら、相手との関係も職場の雰囲気も良くなりそうな気がしませんか?
まとめ
この記事では、「お疲れ様」を使う意味について書きました。
ポジティブな表現が大事という風潮があるせいか、言葉まで無理に変換して使おうとする傾向があります。
良いと思ったことを取り入れることは大事ですが、盲信して使うのは日本人がこれまで積み上げてきた文化の中身がスカスカになってしまう気がするんです。
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