コミュニケーション

マネージャーは判断力。リーダーは決断力。

2018年10月4日

世の中にはいろんな役割がありますが、その中でもよく聞くのが「リーダー」と「マネージャー」

「マネージャー」はmanagementする人。管理する人ですね。「リーダー」はleadする人。導く人。

役割として、それぞれ全く方向性が違います。そのため、求められる能力も当然違ってきます。

「マネージャー」に必要なのは判断力。「リーダー」に必要なのは決断力。

この2つの違いについて深掘りします。

求められる能力の違い

スキル

決断力と判断力。似ているようで、その本質は全く違います。それぞれ見ていきましょう。

「マネージャー」は判断力

判断力とは何かと言うと、6:4になったときに6を取れる能力のことです。言い換えると、合理的にもっともなことを正しく読み取って判断する能力。

賛成と反対が6:4に分かれたときに6の方を判断して選択する、成功と失敗の確率が6:4のときに6の方を判断して選択する、そういった能力です。

方向性が決められている中で「どうやってやるか?」を考えるのがマネージャーです。

「リーダー」は決断力

決断力とは、8:2になったときに2を取れる能力のことです。言い換えると、みんなとは違う判断をくだす能力です。

多数決でものごとを判断するのであればリーダーは必要ありません。リーダーの価値は、反対している人がいる中でもゴーサインを出せるかどうかです。

決められたレールがないところから「何をするのか?」を考えるのがリーダーです

リーダーとマネージャーはどちらが価値があるか?

職場

マネージャーとリーダーとでどちらが上といったことはありません。どちらも必要です。

リーダーとしてスティーブ・ジョブズを思い浮かべる人もいると思いますが、ジョブズが日本の企業の課長職などになってマネージメントができるとは思えないですよね。

逆に日本の企業の課長職の人がジョブズのように組織を引っ張るというのも想像できません。

組織にはどちらも必要なわけです。

ただ、マネージメントよりもリーダーシップを発揮できる人間のほうが少ないので、リーダーのほうが重宝される傾向があります。

どうしてリーダーが少ないかと言うと、いざという時にリーダーは責任を取る必要があります。みんな責任を取りたがらないのでリーダーの数は自然と少なくなります。

リーダーになるかマネージャーになるかは生き方

職場

リーダーは任命されてやるものではありません。自分から手をあげて主体的に行うものです。

強力なリーダーシップとは、自分からチームを引っ張っていきます。そこに多数決の合議制は必要ありません。

例えば、災害発生時でも、強力なリーダーがいれば生存確率は高まります。

災害現場では一分一秒を争う時間との勝負。ここでモタモタとみんなの意見を聞いていれば時間を消費してしまって生存確率が落ちてしまいます。

震災時に高層ビルの低層階で火災が発生したとして、ヘリコプターの救助を期待して上の階に向かうのか、それとも火災が発生している下の階に敢えて向かうのか。

みんなが「下は火災だから屋上に避難してヘリコプターの救助を待とう!」となっている雰囲気でも敢えて火が起きている低層階に皆を誘導するのがリーダーです。

そのときリーダーの思考は、「これだけ大きな地震だったら、他のところでも火災が発生しているはず。ヘリコプターでの救助要請は他のところでもたくさん出されているはずだし、屋上に逃げたとしてもヘリコプターが来ない可能性が高い。来たとしても、これだけ多くの人をヘリコプターで救助できない」と考えて低層階の火災が発生している方に可能性を求めて誘導します。

みんなが反対しても、「自分が正しいと思う」決断をするのがリーダーです。

そのため、リーダーというのは生き方になります。

みんなから反対されたとしても笑われたとしても、自分の信念に従って生きるかどうか、それがリーダーです。

まとめ

今回は、マネージャーとリーダーに求められる能力について深掘りしました。

マネージャーは判断力。リーダーは決断力。

能力の違いなので、どちらが上というわけではありません。組織には両方の人材が必要です。

ただ、一歩踏み込んで考えると、リーダーというのは生き方にも直結します。

マネージャーにもリーダーの視点が必要。逆もまた然り。

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