「起業したいんですけど、何を勉強すればいいですか?」
こんな質問を割とされます。
学ぼうとする姿勢は素晴らしいですし、起業するには色々学ぶ必要があります。
けれども、全てを深く勉強するとなると時間がいくらあっても足りません。
そこでこの記事では、ひとり起業するために最初に学んでおく必要十分な知識をお伝えします。
使う必要な知識を学ぶ
知識を学ぶのに前提として持っておきたいのが、「完璧を求めない」ということ。
最初は興味本位で学び始めたのに、気づけば「起業するんだったらもっと知っておかないと…」といったようにどんどん深みにハマっていくと時間がいくらあっても足りません。
学者になるのであれば深く学ぶのはいいのですが、起業家になるのであれば最低限必要な知識が手に入ったら即行動。
足りない知識はその都度学べばいいんです。
もし自分が苦手なところや任せられるところがあれば、どんどんアウトソースしていきましょう。
全体像を把握することは大切ですが、全部を自分でやる必要はありません。
例えば会計の知識はあったほうがいいですが、税理士に依頼すれば自分がやるより上手にやってくれます。
あなたは自分のビジネスのコアの部分にもっと時間を使ったほうが上手くいきます。
ひとり起業に必要な知識
起業する分野についての知識
当たり前のことなんですが、起業するときに周りを観察することが必要です。
競合を調査したり、どんなビジネスモデルが成功していて失敗しているかをできる限り調べます。
インターネットである程度調べることはできますが、大切なのは一次情報。
実際にお客さんとして体験してみるのもいいですね。
マーケティング
マーケティングという言葉はよく聞くと思いますが、抽象的で掴みどころがないのではないでしょうか。
「市場調査」「宣伝広告」「データ分析」など、人によってマーケティングのイメージはそれぞれです。
ピーター・ドラッカーの言葉を借りると「マーケティングの目的は、販売を不必要にすることだ。マーケティングの目的は、顧客について十分に理解し、顧客に合った製品やサービスが自然に売れるようにすることなのだ」とのことです。
つまり、商品が売れる仕組みをつくることが、マーケティングということなんですね。
大枠としては次のことを考えます。
- 誰に売るのか?
- 何を売るのか?
- いくらで売るのか?
- どう売るのか?
- どのようにして知ってもらうのか?
そして学ぶ内容としては次の2つです。
- 売れる商品の作り方
- 集客の方法
売れる商品の作り方
どのような商品やサービスを提供すれば利益を上げることができるかを学びます。
つまりビジネスモデルを作るということですね。
同じ業界や類似のサービスを分析して、共通する成功要因を抽出して、新しく作り出します。
初めての場合は難しく感じると思うので、ビジネスモデル構築のセミナーやコンサルタントに依頼するといいでしょう。
ビジネスモデルについての本は出版されていますが、その多くは大きい規模のビジネスモデルなので、ひとり起業レベルで考えているのであれば参考として読むぐらいにしておいたほうがいいですね。
集客方法
ひとり起業であればウェブサイトやブログなどのオウンドメディアを準備して、Google検索や各種SNSを使ってオウンドメディアへの導線を作ります。
オウンドメディアに流れてきたユーザー(見込み客)に対して、オウンドメディア上で販売(ダイレクトマーケティング)したり、メルマガやLINE公式アカウントを使って教育して販売(ダイレクトレスポンスマーケティング)していきます。
次のようなことを学ぶ必要があります。
- オウンドメディアを使った情報発信
- SEO(Google検索で上位表示させるため)
- ライティング技術(文章で人の心を動かすため)
- 各種SNSの運用方法
目標達成のスキル
会社では経営陣が目標を立てて、そこから現場に落とし込まれた目標が社員に降ってきます。
けれども起業すると自分で目標設定する必要が出てきます。
目標設定の基礎知識としてSMARTルールなどは最低限勉強しておいたほうがいいでしょう。
より確実に目標達成するのであればコーチを雇ってみるといいですよ。
ITスキル
もし料理のケータリングや英会話の講師などの直接パソコンを使う仕事以外で起業するにしても、パソコンなどのITスキルは必要になってきます。
オフィス系のソフトは難しい操作までは必要ないですが、簡単な資料の作成できるぐらいのスキルは必要です。
- Word
- Excel
- PowerPoint
また、必要な情報をGoogleやSNSから検索するスキルも大切です。
ちなみにプログラミングといったITスキルは必要ありません。
オフィス系のソフトの基礎がわかって、インターネットで調べものができるぐらいの基本的なパソコンを操作ができたら十分です。
ひとり起業に必ずしも必要でない知識
会計・経理スキル
最初の売上が立つまで、起業してからタイムラグがあります。
会計や経理については実際に売上が立ってから考えれば十分なので、最初はビジネスモデルや集客のほうに集中しましょう。
実際のところ、大まかにわかっていればいいので、面倒であればアウトソースしてしまったほうが楽チンです。
資格や検定で得られる知識
お医者さんになるなら医師免許が必要ですが、多くの業界において起業するのに必要な資格はありません。
もし必要であれば取得すればいいですが、資格保有者をビジネスパートナーにする選択もあります。
MBAなどを取得しているとカッコよく見えますが、ひとり起業の場合はもっと抽象的な人間力のほうが大切だったりします。
アメリカでは大学を中退して起業し、成功している経営者がとても多いですし、資格を取得するよりも実経験のほうが大切です。
まとめ
この記事ではひとり起業するのに知っておきたい知識やスキルについて書きました。
起業準備期間や起業初期にはやることがたくさんありますが、完璧を求めていたら時間だけがどんどん流れて頭でっかちになっていきます。
使う知識・使える知識だけ吸収して実践していけば大丈夫です。
最低限必要な知識を身に着けたら、後は行動に移していきましょう。
最低限の知識と大量行動が成功への近道です。